カスタマイズ,パーソナライズ,オーダーメイド,カスタマイズプラスマガジン

この記事では、小売・EC業界で近年注目されている「カスタムオーダーEC」「パーソナライズ」「オーダーメイド」「D2C(Direct To Consumer)」などのキーワードに関連する、業界の情報を1ヶ月単位でまとめてお届けします。

・業界の最新動向をチェックしたい
・今、急成長中のサービスについて知りたい
・業界をまたいで、有益な情報を入手したい

とお考えの方は、この記事を読んでいただければ、毎月押さえておくべき情報を効率的にインプットすることができると思います。長くなりますが、どうぞ最後までお付き合いください。

もくじ


■ 人生という旅路のキャプテンは私!自分らしさを楽しむ時計「KAPTEN&SON」

■ ファッションコーディネートを3Dスキャンし3Dデータ化、VR空間に取り込める「STYLYスキャナー」を発売

■ オーダーメイドプレゼント制作サービス「Hearko」を広めて笑顔と幸せを届けたい

■ 個人の髪質とライフスタイルに合ったシャンプーを開発するNY発スタートアップ「Prose」

■ 無限のサイズ展開!全ての女性へ快適を贈る、IT×伝統技術の奇跡の靴 – Eoluna

■ 音に包まれる初感覚。柔らかいカスタムフィット完全ワイヤレスイヤホンVIE FIT

■ カスタムカー好きが愛車自慢するコミュニティ「CARTUNE」運営が1.1億円調達、ミクチャを作った福山氏が創業

■ 完全オーダーメイドのコンドーム革命 – One Condoms

■ 「オニツカタイガー」から日本製にこだわった「NIPPON MADE カスタムオーダー」サービスを開始

■ 長さ×横幅×カーブで実現した初めてのフィット感、オーダーハイヒール「gauge」

■ オンライン発のオーダーファッションレーベルLaFabricが『Fabric Tokyo』にリニューアル。商品陳列も購入もないスタイルのお店を銀座にオープン。

■ 腕時計から余計なブランドロゴを排して成功した「スラント」の発想力

■ スーツの見栄えは生地とサイズ感。高級生地オーダースーツが3万円台で – SuitYa

■ 衣料品をオーダーメイドする「ロボット・テイラー」の特許出願…米アマゾン

■ マルイ、”自分の体に合う服だけを選べる”新サービスを始動

■ ゾゾスーツとゾゾが創造するファッションの未来をスタートトゥデイ前澤社長が語る

■ まとめ


■ 人生という旅路のキャプテンは私!自分らしさを楽しむ時計「KAPTEN&SON」


ドイツ生まれの腕時計ブランド「KAPTEN&SON(キャプテンアンドサン)」の輸入総代理店・西澤株式会社のプレス担当の方へブランドについて詳しく尋ねた記事です。

「KAPTEN&SON」というブランド、この記事を読んで初めて存在を知りました。

創業者は3人で、デザイン、IT、そして元パイロットの経歴を持つメンバーという異色の組み合わせで立ち上げたそうです。デザイン、ITはよくあると思いますが、元パイロットの経歴には驚きました。

特徴はボディとストラップを組み合わせた「カスタムオーダー」ができる点。ドイツでもこの流れがきていたのは知りませんでした。。

日本での取り扱い開始が2015年なのを見ると、腕時計のカスタムオーダーのパイオニア的存在の「Maker’s Watch Knot」に注目が浴び始めた時期と重なります。

また、Instagramの写真へのいいね!数が1投稿7,000~を超えているのを見ると海外で人気を集めている印象。まだまだ知らないブランドがあるなと気づかされる記事でした。

■ 詳細はこちら
http://www.fragmentsmag.com/2018/01/kapten-and-son/


■ ファッションコーディネートを3Dスキャンし3Dデータ化、VR空間に取り込める「STYLYスキャナー」を発売


ファッション×VRのショッピングサービスの開発・提供をする「Psychic VR Lab」の新商品情報です。

今回、発売を発表した「STYLYスキャナー」を利用すると、ファッションコーディネートを3Dスキャン、SNSに投稿、シェアできるらしく、ぱっと見では百貨店やアパレルブランドとの親和性が高い印象でした。

ほか、公式サイトをよく見ると、なんとヨウジヤマモトのパリコレクションのランウェイにもPsychic VR LabのVR技術提供がされているとのこと。

もしかしたら、B to C向けではなく、新しいクリエイティブが求められるパリコレのようなB to Bの場の方が浸透が早いのでは?と思いました。「ファッション×VR」の分野も要チェックです。

■ 詳細はこちら
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1801/05/news012.html


■ オーダーメイドプレゼント制作サービス「Hearko」を広めて笑顔と幸せを届けたい


クラウドファンディング関連です。

誕生日や記念日、結婚・出産などのお祝い事や、プロポーズなどに大切な人へ贈るプレゼントを完全オーダーメイドで制作する新サービス「Hearko(ハーコ)」がCAMPFIREでプロジェクトをスタート。

目標金額は300,000円のところ、結果は328,700円が集まり、プロジェクトは成功。おめでたいニュースです。

やりたいことはあっても、お金がない、売れるかわからない、、と、できない理由を並べるのは簡単ですが、Hearkoさんのように実現したいものに向けて挑戦する人はこれからも応援したいですね。

■ 詳細はこちら
https://camp-fire.jp/projects/view/56334


■ 個人の髪質とライフスタイルに合ったシャンプーを開発するNY発スタートアップ「Prose」


米国のカスタムオーダー関連です。

ビジネス、カルチャー、デザイン、テクノロジー、社会課題の話題を発信するメディア「UNLEASH」で見つけた記事で、2017年創業のヘアケアスタートアップ「Prose」の紹介です。

米国では洋服・食べ物のパーソナライズ化が進んでいますが、その潮流が本格的にヘアケアにも来ていると感じました。

■ 詳細はこちら
https://unleash.tokyo/2018/01/05/custom-shampoo/


■ 無限のサイズ展開!全ての女性へ快適を贈る、IT×伝統技術の奇跡の靴 – Eoluna


クラウドファンディング関連です。

2017年に創業した、女性向けフルオーダーメイドシューズブランド「エオルナ」がMakuakeでプロジェクトをスタート。

目標金額、3,000,000円に対し、結果は3,002,500円が集まり、プロジェクトは成功。初のクラウドファンディングでこれだけの金額が集まるのは期待の表れですね。

また個人的にもエオルナについてはこのプロジェクトを通じ、初めて知りました。

3Dスキャナで足を測定し、計測データを元に3Dプリンターでパンプスの元となる木型を作成の上、オンリーワンの女性靴を作ってくれるサービスらしく、国内における「女性向け靴のカスタムオーダー市場」もバチバチしてきた感があります。

■ 詳細はこちら
https://www.makuake.com/project/eoluna/


■ 音に包まれる初感覚。柔らかいカスタムフィット完全ワイヤレスイヤホンVIE FIT


クラウドファンディング関連です。

日本生まれのハードウェア・スタートアップ、ヴィースタイル株式会社が開発した、どんな耳の人にもカスタムフィットするワイヤレスイヤホン「VIE FIT(ヴィー・フィット)」の商品化に向け、Makuakeでプロジェクトをスタート。

目標金額、1,000,000円に対し、結果は、、なんと58,017,500円が集まり、プロジェクトは大成功。目標金額に対する達成率は、5,800%、ととんでもない数字を叩き出しています。

「なぜ、こんなにサポーターが集めることができたのだろう…」と興味深くページを読んでいると、プロジェクトページにその理由が書かれていて納得しました。

◆現代のワイヤレスホンが抱える問題

・ 大きすぎて不恰好なデザイン
・ 耳にフィットせず、長時間つけていると耳が痛くなる
・ 音があまり良くない
・ 無線が切れて、音声の途切れが頻繁に発生する

「今、市場に出回っている製品に問題はないか?」「ユーザーは本当に満足しているのか?」という疑問を持つことを忘れてはいけないですね。

■ 詳細はこちら
https://www.makuake.com/project/vie-fit/


■ カスタムカー好きが愛車自慢するコミュニティ「CARTUNE」運営が1.1億円調達、ミクチャを作った福山氏が創業


資金調達関連です。

車のカスタマイズ情報やドレスアップ情報も紙媒体からスマホへシフトしている象徴ではないでしょうか。

主観的ですが、Instagramのようなアプリにカスタマイズした愛車の写真を投稿してコミュニケーションを楽しむよりも、このCARTUNEのようにマニアだけが集まるアプリに愛車の写真を投稿する方がユーザーとしても楽しいと思います。

なぜなら、車のカスタムを楽しむ趣味を持つ方は自分の愛車を本当の意味で評価してくれる人を求めていると考えられるので。

■ 詳細はこちら
http://thebridge.jp/2018/01/cartune-jpy110m-funding


■ 完全オーダーメイドのコンドーム革命 – One Condoms


米国・カスタムオーダー関連です。

Newsweekがオーダーメイドのコンドーム「One Condoms」について詳しく紹介している記事で、1920年代にラテックス製コンドームの大量生産が始まって以来の「コンドーム革命」が起きていると解説しています。

ありとあらゆるものが「あなたのカラダにフィット」してきている良い事例ではないでしょうか。

■ 詳細はこちら
https://news.nifty.com/article/magazine/12172-20180116-E206455/1


■ 「オニツカタイガー」から日本製にこだわった「NIPPON MADE カスタムオーダー」サービスを開始


国内・カスタムオーダー関連です。

オニツカタイガーが2018年1月より、サービス初となるカスタムオーダーサービスの開始を発表しました。

これで国内大手スニーカーメーカーは、カスタムオーダーを取り入れたと考えていいでしょうNIKE、Adidas、Reebok、CONVERCE、ニュースバランス、そしてオニツカタイガー。

サービスを受けれるのは現状、表参道店のみですが、今後広がりを見せるのでしょうか。

■ 詳細はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000020433.html


■ 長さ×横幅×カーブで実現した初めてのフィット感、オーダーハイヒール「gauge」


クラウドファンディング関連です。

自分の足を大切にする女性のために、美しさと健康の両面をカバーした国産オーダーハイヒールブランド「gauge(ゲージ)」のプロジェクト。

目標金額、300,000円に対し、結果は、4,177,000円が集まり、プロジェクトは大成功。

特に注目したのが、「足の長さ」「横幅」のサイズだけでなく「振り角(カーブ)」という新たな概念を加えたサイズ計測をし、一人一人に合うフィット感を提供している点。今後が楽しみです。

■ 詳細はこちら
https://www.makuake.com/project/gauge/

■ 体験記事はこちら – お気に入りを求めて vol.1「オーダーハイヒールブランドで採寸とフィッティングをしてきた」
http://www.lenet.jp/magazine/20180118-01


■ オンライン発のオーダーファッションレーベルLaFabricが『Fabric Tokyo』にリニューアル。商品陳列も購入もないスタイルのお店を銀座にオープン。


国内・カスタムオーダー関連です。

こちら自社のニュースになりますが、1月18日より、ブランド名を「LaFabric」から「FABRIC TOKYO」へリニューアルし、新たなスタートを切ることとなりました。

リニューアルにあたり、今まではサイズへのフィット感を重視してきましたが、これからは一人一人のライフスタイルにフィットするブランド、サービスの提供をしていきたいと思います。

同日に「スマートオーダーストア」を掲げる銀座店もOPENしましたので、お近くの方はぜひ遊びにきてください。。!

■ 詳細はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000013830.html

■ 関連記事はこちら
– 「Fabric Tokyo」にリブランディング。オンラインカスタムメイドウェア「LaFabric」がブランド名を刷新
https://pilotboat.jp/2018/01/fabric-tokyo/


■ 腕時計から余計なブランドロゴを排して成功した「スラント」の発想力


国内・カスタムオーダー関連です。

設立2017年の新しい腕時計ブランド「SLANT(スラント)」をテーマに、まぐまぐで無料メルマガ「MBAが教える企業分析」を配信する青山烈士さんがブランドの戦略・戦術を分析している記事です。

ニュースというよりは分析記事なので入れるか迷いましたが、記事をじっくりと読んで見ると「SLANTの腕時計には、ブランドロゴがない」というところから興味を持ち、その背景にある「自己表現 = ロゴは不要」という考えが面白く感じたので、紹介しました。

SLANTというブランド自体もこの記事を通じて知ったので、良い発見でした。

■ 詳細はこちら
http://www.mag2.com/p/news/347142


■ スーツの見栄えは生地とサイズ感。高級生地オーダースーツが3万円台で – SuitYa


クラウドファンディング関連です。

オンラインでオーダースーツ・シャツを販売する「Suit Ya」がMakuakeでプロジェクトをスタート。目標金額、500,000円に対して、結果は4,478,892円と大型の成功を収めています。

以前からSuit Yaのことは知っていましたが、記憶が正しければこの2~3ヶ月以内に公式サイトをリニューアルしていたと覚えています。

そこから、クラウドファンディングに挑戦し、この結果となると今後の拡大も視野にいれているのではないでしょうか。

またメーカーが消費者とダイレクトにつながる「Direct To Consumer(D2C)」の流れもしっかりと訴求してますね。

■ 詳細はこちら
https://www.makuake.com/project/suitya/


■ 衣料品をオーダーメイドする「ロボット・テイラー」の特許出願…米アマゾン


そう遠くない未来、感覚でいうと2~3年以内にAmazonがファッション・アパレル業界を飲み込もうとしている気がしてままなりません。

洋服の通販における最大のボトルネックである「サイズ」の問題解決に向け、大手からスタートアップまでさまざまな企業がアプローチを試みていますが、Amazonの考えている視点、視座は他と一線を画しているように思います。

■ 詳細はこちら
https://roboteer-tokyo.com/archives/11544


■ マルイ、”自分の体に合う服だけを選べる”新サービスを始動


大手百貨店のマルイが運営する通販サイト「マルイウェブチャンネル」で、オンライン試着サービスの「Virtusize(バーチャサイズ)」の導入を発表しました。

このバーチャサイズは、「買いたいアイテムと自分のお手持ちのアイテムを比較する」ことで、ぴったりなサイズを見つけることができるサービスで、国内ではBUYMA、SHOPLISTなどに導入されています。

百貨店のネット通販にバーチャサイズのようなサービスが導入されるのは、業界としてもインパクトのあるニュースだったと思います。

■ 詳細はこちら
https://www.fashionsnap.com/article/2018-01-25/oioi-size-web/


■ ゾゾスーツとゾゾが創造するファッションの未来をスタートトゥデイ前澤社長が語る


ファッションニュースを配信するFashionsnapにて、ZOZOTOWNの前澤社長にインタビューをした記事の紹介です。

1月31日に各メディアがインタビュー記事を発表していたので、PRかな?と思いつつ、複数の中から最も配信が早かった1つを選びました。

この記事を読めば、ZOZOスーツに関する情報、前澤社長が考えている構想は一通り理解することができます。このアイディアに行き着くスタートは、自社ブランド構想からだったんだなぁと熟読しながら読み終えました。

ZOZOスーツに関していうと、別で記事にまとめたいのですが、(完全に勝手な)イメージとしては、

①カラダのサイズデータ取得&オーダーメイドの服を提供
すでに解説されている洋服業界でのイノベーション

②定期的なカラダのサイズデータの更新&ヘルスケアへの横展開

③カラダのサイズデータを当たり前に持つ世界を作り、登録したサイズデータをマイアカウント化&他ブランドと連携することで、海外通販サイトでも自分のカラダに合うサイズを知ることができる

、、、ということしようと考えているんじゃないかな?と妄想してます。

なぜなら、それほどカラダのサイズデータを持つことでできることは幅広く、限界がないと思いますので。

ともあれ、早く注文したZOZOスーツが早く届いて欲しいです(笑)

■ 詳細はこちら
https://www.fashionsnap.com/article/yusaku-maezawa-zozo-interview/index.php

■ 関連記事はこちら
– 直撃取材!アパレル覇者の前澤友作が語ったPB「ZOZO」の全貌「ファッションの正解を数値化したい」
https://www.businessinsider.jp/post-161220

– ZOZO前澤社長「我々にとってデータは宝物」超高性能採寸スーツ出荷後の展望を語る – 18/03期3Q決算
http://logmi.jp/261203

– ZOZOSUITに死角ありーー世界のデータサービス業界の景色を一変させる「GDPR」とは
https://amp.review/2018/01/28/gdpr/


まとめ

2018年のスタートということもあり、非常にニュース、出来事の多い1ヶ月でした。

特に、多数のクラウドファンディングのプロジェクトの立ち上げと成功、米国のカスタムオーダー化への動き、オーダーメイド女性靴の市場の盛り上がりが目立った月だったように思います。

自身としても新たなブランドとの出会いが多く、まとめる中でも多くの発見を得られました。

2018年の小売・通販業界、これからどうなるか楽しみですね。

おわり。


この記事で紹介した内容は、2018年1月末時点での情報を元にお届けしています。

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