ドードーケース

1. Craig氏が考える「カスタマイズ」の魅力

——DODOCaseが考える「カスタマイズの楽しみ方や楽しさ」とはどのようなものだとお考えでしょうか。

Craig氏:カスタマイズオプションの魅力は色々あると思いますが、1つ挙げるとすると私たちはカスタマイズを通して「顧客の夢を叶えるサポートをしている」という気持ちでいます。

好きな色を選び、好きなパターンを選び、職人を含めた私たちは「あなた1人」のためだけに商品を作ります。「これがいい」、「いや、こっちもいい」、「やっぱりこれにしよう」と悩む楽しみやプロセスを経た商品には「あなたにしかわからない、美学やかっこよさ」が詰め込まれた逸品です。

また顧客自身が「この色やパターンのものが欲しい」と自分自身のスタイルを理解した上で選んでいる点も魅力です。そして、あなたのためだけにその商品を手がけた誰かがいること、そしてそれに興味を持ち、理解すること。そこにカスタマイズの見えない価値があると思います。

またカスタマイズの付加価値は、「職人と顧客の距離を縮める」コミュニケーションが生まれる点です。あなただけに作られた商品をもつことで、あなたはそのブランドのことを忘れないでしょうし、また友人から褒められたときにはそのブランドのことをより話したくなるでしょう。

例えば、友人から「そのケースいいね。どこで買ったの?」と聞かれるとあなたはきっとこう答えるでしょう。「これはDODOCaseと言ってね、サンフランシスコにあるブランドなんです。この色は~だから選んで、この部分は~だから」といった具合です。しかし、もしカスタマイズのオプションがないブランドの商品に対してはどうでしょうか?恐らく、彼らの商品と顧客の間にあるストーリーはDODOCaseよりも薄いものでしょう。極端に言えば、ブランド名だけは覚えていてもどこで買ったのか、どのようにして買ったのかなどのストーリーをきっと忘れてしまうでしょう。

ここで1つ興味深い話をシェアしましょう。創業依頼、私たちは今までに約8,000個以上のカスタマイズiPadケースを製造し、世界へ発送してきました。….しかし、約8,000個あるうち37個のデザインが全く同じデザインだったのです。

この出来事は私にとって非常に興味深いものでした。なぜなら、1人1人の顧客が「自分の好きなカラーを選びたい、周りと違うモノは持ちたくない、自分自身を表現したい」という気持ちでDODOCaseをカスタマイズしているにも関わらず、37人のデザインは全く同じだったのです!1つや2つであれば、起こりうる現象だと思いますが37人もです。この話をスタッフから聞いたときは心底驚きました。(笑)

2. 絶滅鳥類をモチーフにしたロゴ誕生の裏側

——ロゴに秘められたメッセージや想いがあればご紹介をお願いします。

Craig氏:私たちがロゴに込めた意味は2つあります。

1つ目は「地元の伝統産業をドードー(17世紀に絶滅した鳥)のように絶滅させることなく守る」という意味、そして2つ目は「DODOCaseであなたのiPadを破壊から守る」という意味を込めました。

サンフランシスコを拠点にする私たちの声はまだまだ小さいものですが、私は皆さんにほんの少しでけっこうですので、ほっと一息ついて頂き、こう考えて欲しいのです。「あなたが購入する商品は、どのようにして作られているのだろう?」と。

3. DODOCaseを愛するファンたち

——どのような方にDODOCaseを愛用してもらえる、好きになってもらえるとお考えですか?

Craig氏:私たちもRickshawと同じく、DODOCaseを愛用してくれる方々を” conscious consumers ”と呼んでいます

例えると、「着る・食べる・暮らす」という日々の暮らしの中であなたを豊かな気持ちにしてくれる1つ1つの商品に対して、「どこでその商品が作れているのか」「どのような人がその商品を作ったのか」、そして「どのようにして、その商品が作られたのか」について興味があり、敏感で、より深い部分まで知りたいと思う人々です。

私たちの顧客を言葉で表現すると、iPadをはじめとした最新のモダンデバイスのためにデザインされたタイムレスでクラシックなアイテムに価値を感じる方々、がそうです。

また別の視点ですが、ここに私たちの1つの願いがあります。それはDODOcaseを通して顧客、つまりあなたにもっと職人たちを身近に感じて欲しいという想いです。DODOCaseを手にとって頂くことで、その背景にある伝統ある職人技、職人のもつ情熱を感じとって頂きたいのです。そう感じて頂くことで、1つ1つのアイテムにより価値を感じて頂けると私たちは考えています。

4. DODOCaseの虜になった著名人

——日本ではオバマ大統領がDODOCaseを使用されているという記事から人気の火がつきました。オバマ大統領以外で、DODOCaseを使用されている著名人やセレブの方はいらっしゃいますか。

Craig氏:そうですね。オバマ大統領をはじめ、今ではジェイジー(ラッパー)、アシュトン・クッチャー、ティムバートンの奥様などが愛用してくれています。私たちも非常に嬉しい気持ちでいっぱいです。

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5. DODOCaseのこれから

——今後の展開についてご紹介頂けませんでしょうか。

Craig氏:今後はiPhone6向けケースカバーのラインナップの充実をさせることにフォーカスしてきます。これは私の予想ですが、新しいiPadも近いうちにリリースされると思います。リリース前はスタッフ一同ドキドキしていますが、私個人としてもワクワクしています。

——DODOCaseがユーザーとの距離を近づける為に実施している取り組みや工夫、SNSでのキャンペーンなどがあればご紹介頂けませんでしょうか。

Craig氏:ホリデーシーズンにかけて何件かイベントを企画、進行しています。ここだけの話、サンフランシスコとNYの2拠点でポップアップストアの出展を企画中です。11月以降に公式HPで詳細情報を出しますので、ぜひ楽しみにしてくださいね!

6. Craig氏からの想いとメッセージ

——DODOCaseを通して、ユーザーの皆様へ届けたいメッセージはありますか?

Craig氏:私は皆さんに一息ついてこう考えて頂きたい、「その商品はどこで作られ、どのように作られたのだろうか」と。

….おっと、誤解を招きたくないので説明を追加しますが、私は全ての人にサンフランシスコメイドの商品を買って欲しいと願っているのではありません。私はただただ「その商品がどこで作られ、どのようにして作られたのか」にほんの少しだけ興味を持って頂きたいのです。

例えば日本を例に挙げると、分野こそ違えどクラフトマンシップ、クラフトマンシップスピリッツの伝統がある商品が多いのではないでしょうか。

私はあなたが数ある商品の中からDODOCaseを気に入り購入して頂く時も、他の商品を購入する時も同様にあなたの毎日の暮らしを内面から本当に心地よくしてくれる商品を選んで欲しい。

「これが今年の流行だから」という動機で購入するのではなく、 あなたの貴重なお金を費やすのですからもっと自分の生活によりそって「この商品は私の暮らしを本当によりよくしてくれる」という意識的で賢い選択をして欲しい。そして、お客さまに選ばれる商品はタイムレスデザインで時代に流されない価値をもつべきだと私は考えています。

私たちDODOCaseは、伝統と職人技を大切にしています。

もの作りに情熱を持つ職人たちが日々1つ1つの商品を手がけ、細かな製造プロセスの確認、工夫、そして改善を繰り返し、全てのプロセスが密接に交じり合いDODOCase独特の肌触りが形づくられていきます。

私たちの自社工場内を見て頂ければ、伝統的な製本サンプル、積み上げられた木材を見ることができるでしょう。例えば、積み上げられた木材の1つに小さな竹があります。

この竹材はDODOCaseの内枠のフレームに使用されるもので、全体的には小さな部品ですがこの小さな竹ひとつでも、DODOCaseの使い心地を実現するには欠かせません。もちろん、私たちのスタッフが持つ技術無しではDODOCaseの感触は実現できません。

そして、DODOCaseでしか感じることのできない「温かい触り心地」をより多くの顧客に届けたいと日々仕事に取り組んでいます。

——最後に日本のユーザーへ「これだけは伝えたい!」というメッセージを頂けませんでしょうか。

Craig氏:

Our tagline is to protect from extinction and protecting your iPad from extinction.

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紹介サービス

【ブランド名】DODOCase(ドードーケース)
【創業】2010年〜
【公式HP(日本)】http://www.dodocase.com


Special thanks to Craig Dalton.
Reported by Masahiro Takahashi
2014.10.20.