あなたが想像するものは何でも創れる未来をつくる |世界最大級のカスタムECサービス「Zazzle」Co-Founder・Jeff Beaver独占インタビュー(後編)
1. リノベーションし、新しくなったこだわりのオフィス
——最近、新しくオフィスをリノベーションされたようですが、新本社での仕事はいかがでしょうか。
Jeff氏:もう…最高ですね。今回のリノベーションでようやく私たちは正式な本社を構えることができました。今は新しい本社でファンタスティックな毎日を送っています。
——リノベーションにあたり、中でも「ここはこだわった!」というお気に入りの家具や場所があれば紹介してもらえませんか。
Jeff氏:もちろんです。新オフィスの中、チームについては後のオフィスツアーでご紹介しましょう。そちらでぜひチェックしてくださいね。(Jeff氏のこだわりは「オフィス紹介記事」でご紹介)
2. ユニークな人が集まるZazzleの社員やカルチャーについて
——ザズルのオフィスではどのようなスタッフの方が働かれているのでしょうか?ザズル独自のユニークなカルチャーや社内イベントがあればご紹介をお願いします。
Jeff氏:ザズルで働くメンバーの共通点としては、「仕事以外でそれぞれユニークな趣味を持っている人」が多いですね。例えば、手芸が好きな人、彫刻が好きな人、ペインティングが好きなメンバーなど、「何かを自分の手で作る趣味を持つ人」が多いように思います。
社内のイベントとしては毎週木曜日に “Weekly Happy Hour” という日があり、毎週異なるテーマを決めてドリンクやフードをスタッフで持ち寄ってコミュニケーションの場を作るようにしています。
チームに分かれてトリビアを発表する「トリビアンナイト」を企画してみたり、今年はWカップがあったのでスタッフで試合観戦を楽しみました。毎週ごとにテーマを募集していますので、次回のテーマの候補は「Japanese Sake」企画なんていいかもしれませんね!
3. 「オンラインカスタマイズ」サービスのパイオニアとして
——創業以来、オンラインカスタマイズサービスという新しいコンセプト、新しいビジネスモデルを続けられてこれた要因はどこにあると思いますか?
Jeff氏:色々な要因があると思いますが、カスタマーサポートの視点を例に挙げると私たちは顧客への心遣い、気遣いを大切にしています。
特に日本を含めて海外からオーダーを頂くことがほとんどですので、顧客視点で考えれば「アメリカの大きな会社なので、メールを送っても返事がもらえるのだろうか…」、「自分のオーダーに対して、きちんと対応をしてもらえるのだろうか」と不安に感じる方がほとんどだと思います。
ですが、ザズルでは私たちが掲げたポリシーに従い、私たちの対応が1人でも多くの顧客に「安心感」を抱いてもらえるよう1人1人のお客様に真摯に向き合い、商品に満足を頂けない場合は100%保証をしています。
このカスタマーサポートのポリシーは、たとえ会社やビジネスの規模は大きくなったとしても変えることなく、これからも私たちは1人1人のお客様に向き合い、1人1人のお客様との繋がりを大切にしていきます。
そして、ザズルのカスタマーサポートを通して「ザズルなら些細なことでも気軽に質問していいんだ。大きな企業だからといって1人1人への質問を無下にするのではなく、1人1人のケアを大切にしてくれる企業なんだ。」と感じて頂き、目では見えない「ザズルと1人1人の顧客の信頼」を地道に築いていきたいと考えています。
——ここで1つ顧客視点として、あえてこの質問をぶつけさせてください。オンラインカスタマイズサービスを利用する場合、顧客側からすると「オーダーをする商品のサイズが自分の体のサイズにぴったり合うかどうか」は非常に気になる部分だと思います。同様にザズルで商品をデザインし、購入する際もこの「デザインをした商品が自分のサイズに合うかどうか」を解決することが課題だと思いますが、今後の対応策や改善策をお聞きできませんでしょうか?
Jeff氏:今のタイミングではこれという新しいデザインツールやニューリリースは予定していませんが、1つお答えできるとすれば、全般的に写真だけでは1つ1つの商品の生地感や素材の質感、そしてお客様1人1人の異なる体型に合うかどうかのフィット感がわかりづらいと考えていますので、今後は「動画」を通して改善できないかとを日々模索しているところです。
4. 大切な人へのギフトとカスタマイズの相性の良さ
——ザズルのサービスを使う楽しさはどのような点でしょうか?どのようなシーンでザズルのサービスを利用される方が多いですか?
Jeff氏:何でも自分の好きな商品が作れるという意味では本当に様々なシーンで使って頂いていますが、1つ挙げるとすれば、大切な人への「プレゼント」でザズルを利用される方が多いですね。
家族、友人、恋人など大切な人を想って商品をデザインするというプロセスを通じてオーダーすることで、他にはない世界にひとつのその人への愛のこもった商品ができあがります。プレゼントを贈る方も受け取る方もその人を想ってデザインされたギフトを渡すシーンはきっとあなたの大切な思い出の一つになるでしょう。
5. Jeff氏が考える「カスタマイズ」の魅力
——「オンラインカスタマイズ」というサービスが、顧客(消費者)にとってどのような新しい体験を与えてくれるものだと考えていますか?(日本でもまだまだ新しいコンセプトだと思いますが)
Jeff氏:この質問へはおそらく様々な答えがあると思いますが、1つ大きな点とすればカスタマイズのオプションにより、「今ある商品のデザインをさらに自分の好きなようにデザインすることができる」という点は非常に魅力的だと思います。
例えば、2013年に公開され世界中で大ヒットしたディズニー映画「アナと雪の女王」(原題:Frozen)の商品は代表例です。通常の店舗へ足を運べば、アナと雪の女王シリーズのTシャツやiPhoneケースを購入することができますが、限られたデザインしか選ぶことしかできません。
しかし、ザズルのサービスを利用して頂ければ、ディズニーと公式パートナーシップ(*)を結んでいるので、アナと雪の女王シリーズの商品に好きな言葉やメッセージを刻印した商品をオーダーできたり写真を加えたりすることができますので、「あなたが本当に欲しいもの」をオーダーし、手に入れることができます。(*ディズニー公式ストアは現在米国内でのみ利用可)
6. 今後のキャンペーンやイベントなど
——もし、近いうちに新しいキャンペーンやユーザーとのコミュニケーションを目的としたイベントがあればご紹介をお願いします。
Jeff氏:日本の皆さんも注目されていたと思いますが、9月9日にAppleからiPhone6のリリースがありましたね!ザズルでもiPhone6のカスタムオーダーケースの対応開始に合わせて、Youtubeの公式チャンネルでショートムービーをUPしました。とてもキュートな仕上がりになっていますので、ぜひチェックしてください。
7. 創業から今までの10年を振り返って
——来年(2015年)で記念すべき創業10周年を迎えるザズルですが、素直に今のお気持ちをお聞きできませんでしょうか?
Jeff氏:非常に…面白いですよね。私たちザズルとしてもオンラインカスタマイズのコンセプトはまだまだ新しいもので、月日もそんなに経っていないような気がしていますが、実際にはもう9年もの月日が流れ、来年で10周年を迎えるところまできているなんてどこか信じられないです。
ただ、この9年間で私たちが創りあげてきたものをベースに、今までとは比較にならないほど大きなチャンスが訪れていると肌で感じています。近い将来、皆さんをあっと驚かせる新商品の開発とリリースを予定していますので、ぜひ期待してください。
8. Zazzleが考える「未来のZazzle」と「未来のECの姿」
——「オンラインカスタマイズ」という未開拓の分野を切り開いたパイオニアのZazzleが考える「未来のザズル」はどのようなものですか?
Jeff氏:「世界中のどこにいても、自分が作りたいものをそのまま作れる未来を創る。」この未来に向かってザズルは日々、前進していきます。
9. 激動の10年、Jeff氏を支えてきた「言葉」
——Jeff氏の中で好きな言葉や自分の中で大切にしている言葉はありますか?
Jeff氏:
「この世の中を変える人は批判する者ではなく、夢を見る者、信じる者だけが世の中を変えることができる。」
この言葉を常に自分に言い聞かせています。
10. Jeff氏からのメッセージ
——日本のユーザーへ「これだけは伝えたい!」メッセージを一言頂けませんでしょうか?
Jeff氏:
“I would say, we could not be more excited about
doing business in Japan!”
紹介サービス
【サービス名】Zazzle(ザズル)
【創業】2005年〜
【公式HP(日本)】http://www.zazzle.co.jp
*
Special thanks to Jeff Beaver, Diana Adair, Yuri Homma, and Shoko Okiyama.
Interviewed by Masahiro Takahashi
2015.10.25.