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機能性とデザイン性に優れたおすすめのメッセンジャーバッグブランド15選

メッセンジャーバッグおすすめ

ちょっとした荷物を入れるのに便利なアイテムとしてすっかり定着したメッセンジャーバッグですが、

・ふと、新しいものが欲しいと思った時に定番ブランドしか知らなかった

・定番以外を調べようとしても、専門誌がなく、なかなか情報が見つからない

・欲しいブランドはあるけれども、女性が使っても変に思われないかな、、と不安

なんてことないでしょうか?

メッセンジャーバッグ自体、自転車のあるライフスタイルが浸透するにつれ、街中で利用する人を見る機会が増えたように思いますが、一方で「メッセンジャーバッグが欲しい!」と思った時に、意外と情報源が少ないのが現状だと思います。

ということで、

・メッセンジャーバッグのブランドがざ〜っと知りたい

・定番以外のおすすめブランドが知りたい

という方のために、メッセンジャーバッグについて調べてみました。定番ブランドから、珍しいブランドをはじめ、このブランドは男女両方でも使えますよ〜という情報もまとめましたので、読者の人に合うブランドが見つかる参考になればと思います。

メッセンジャーバッグ好きの管理人の口コミも添えて紹介したいと思いますので、ぜひご覧ください。

もくじ

メッセンジャーバッグ初心者のためのきほん
おすすめのメッセンジャーバッグブランド15選
自分仕様にカスタムオーダーできるおすすめブランド2選
あとがき

メッセンジャーバッグ初心者のためのきほん

まずはじめに、そもそもメッセンジャーバッグ初めてなんだけど、、、という人のために、ここだけは知っておいて欲しい!と思う情報を伝えたいと思います。内容としては、

・メッセンジャーバッグの特長
・メッセンジャーバッグが楽しくなる歴史

の2点を簡潔に伝えたいと思います。

特長だけでなく、その歴史にも目を通していただければ、メッセンジャーバッグというカルチャーへの理解や興味も湧いてくると思います。

メッセンジャーバッグの特長

一般的な話になりますが、メッセンジャーバッグの特長を一言でまとめると、

・耐久性、機能性、利便性に優れている

ことが魅力だと思います。それぞれ簡単に詳細をまとめると、、

◆耐久性

強度が高く、摩擦に強く、軽量、かつ汚れが落ちやすい特長をもつ合成繊維のナイロンが使用されているため、耐久性に優れています。近年は、機能性商品への需要が高まることから、ナイロンの約7倍の強度をもち、耐久性に優れた「コーデュラ・ナイロン」という素材が採用されることも多いです。

◆機能性

突然の雨でもバッグの中の荷物が濡れないために、水滴をはじく「撥水加工」や水滴が入らないための「防水加工」が施されているものが多いです。近年では、夜間に自転車で移動する人のことを考え、車のライトに反射する「リフレクター機能(反射加工)」をバッグに施しているものもあります。

◆利便性

ノートパソコンや書類をさっと入れられる広い開口部、移動中に背負っている鞄がずれないためのクロスストラップ、荷物が綺麗に入るフォルム、財布や鍵などを安全に収納できる内ポケット、などなど、、1つ1つのメッセンジャーバッグにはギミックのきいた利便性が詰まっています。

という特長があります。

ガシガシ使えるアイテムだからこそ、耐久性や防水性などの機能性が標準仕様となっているものが一般的となってきています。

メッセンジャーバッグが楽しくなる歴史

そもそも、はじめてのメッセンジャーバッグはメッセンジャーバッグではなく、今でいう「ショルダーバッグ」が起源とされています。

1970年代 にニューヨーク・グローブキャンパス(Glove Canvas)社のデ・マルティーニ(De Martini)氏が考案したもので、電話架線工事作業員のためのバッグでした。

というのも、当時の作業員たちは

・電柱を登り電話架線工事をするため、電柱に登りながらでもスムーズに工具を取り出せるバッグを欲していた

ためです。そのニーズに応えたのが、デ・マルティーニ氏が考案したバッグ、、つまりメッセンジャーバッグのルーツとなるショルダーバッグだったというわけです。

そして1980年代後半、サンフランシスコでメッセンジャーだったRob Honeycutt(ロブ・ハニーカット)氏が、ハンドルバーバッグ(自転車のハンドル部分に括り付けるバッグ)を生産し、”The FreeWheel”というお店で販売をスタート。

以後、バイクメッセンジャーとして働く傍、メッセンジャーバッグ作りを続け、1990年代に「Timbuk2(ティンバックツー)」という名前でブランドをスタートしました。ビジネスとしては卸販売からスタートしたようですが、拠点となるサンフランシスコは独特な地形で坂が多いため、サンフランシスコ近郊では多くの人が自転車で移動する文化がありました。

そこで、Timbuk2のメッセンジャーバッグを知った地元民の間で瞬く間に人気となり、今ではサンフランシスコがメッセンジャーカルチャーを創り上げた、Timbuk2がメッセンジャーカルチャーを創り上げたと言われています。

ファッションアイテムとしても定着しているメッセンジャーバッグですが、ルーツは「電柱に登りながらでも便利に工具を取り出せるバッグを欲していた人がいた」というニーズがその始まりでした。

おすすめのメッセンジャーバッグブランド15選

ここでは、メッセンジャーバッグを探している人のために、おすすめしたいブランドを紹介していきます。「このブランドを知れてよかった!」と思っていただけるよう、

・トレンドに流されず、長年使えるブランドであること

・機能的であり、かつデザイン性に優れていること(シンプルで飽きがこない)

・ブランドにメッセンジャーのルーツがある、またブランドがバッグメーカーであること(色々調べてみてわかったのが、アウトドアブランドが出しているメッセンジャーバッグも多数あるので、この記事ではあえてそれは省きたいと思います)

の軸をもって、紹介していきたいと思います。

 

1. Timbuk2

1989年の創業時から「とにかく頑丈(タフ)で、スタイリッシュな」バッグ作りをする、サンフランシスコ生まれのブランド「Timbuk2」。

もともと、創業者がバイクメッセンジャーだったことから、メッセンジャーのための利便性や使い勝手を考え、バッグ本体は耐久性・耐水性に優れたコーデュラという素材を採用したり、バッグ内部はペンやノートが入るポケットを搭載したり、、、と、とにかく機能性に優れています。

日本では、2017年6月からカスタムオーダーサービスがスタート。今までは海外サイトだけでしかカスタムオーダーができませんでしたが、これからは日本でも自分好みのデザインで注文が可能になりました。

汚れや傷を気にせず、毎日ガシガシ使えるバッグが欲しい!という方におすすめです

ブランド詳細

【ブランド名】Timbuk2(ティンバックツー)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】約10,000〜30,000円
【公式HP】https://timbuk2.jp

 

2. CHROME

1995年に創業し、「頑丈(タフ)で、シンプル、どこか無骨さを感じさせる」バッグ作りをする、コロラド州生まれのブランド「CHROME」。

バッグの強度をあげるために、クロームではショルダーストラップなどの部品にインダストリアルマテリアル(産業用資材)を採用するなど、便利で耐久性のあるバッグ作りに定評があります。

男っぽさのあるミリタリーライクなデザインのバッグが欲しい!という方におすすめです

ブランド詳細

【ブランド名】CHROME(クローム)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】約10,000〜30,000円
【公式HP】http://www.chromeindustries.jp

 

3. Rickshaw Bagworks

2007年に創業し、「シンプルなデザインと使い勝手を考えた機能性」のあるバッグ作りをする、サンフランシスコ生まれのブランド「Rickshaw Bagworks」。

カバン内部にペンや小物を入れるためのポケットを付けるブランドが多い一方で、Rickshaw Bagworksはその逆をいきます。カバンには多すぎるポケットやジッパーのある商品は「あえて」デザインせず、とことんシンプルなカバン作りをし、新興ブランドとして支持を集めています

シンプルなデザインだけども、機能的で、長年愛用できるバッグが欲しい!という方におすすめです。

ブランド詳細

【ブランド名】Rickshaw Bagworks(リックショーバッグワークス)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】US$69〜US$119
【公式HP】http://www.rickshawbags.com

 

4. Manhattan Portage

1983年にNYのストリートから生まれ、以後ハンドメイドのバッグ作りを貫く老舗ブランド「Manhattan Portage」。

実はメッセンジャーバッグブランドでは、耐久性・耐水性に優れた高機能素材「コーデュラ」を初めて採用したブランドでもあります。機能性を重視したバッグ、そして小さいものから大きいものまで豊富なサイズを取り揃えているのが特徴です。

丈夫で長持ちする、定番のメッセンジャーバッグが欲しい!という方におすすめです

ブランド詳細

【ブランド名】Manhattan Portage(マンハッタンポーテージ)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】約7,000〜25,000円
【公式HP】http://www.manhattanportage.co.jp

 

5. MISSION WORKSHOP

おすすめブランドの一つ、CHROMEの創業者2名が立ち上げた新興ブランド「MISSION WORKSHOP」。

メッセンジャーバッグには「モンティ」「ラミー」「シェド」という3つのラインナップがあり、

・モンティ
・ラミー
・シェド

の順番で容量が大きくなります。

雨や雪などでカバンが濡れても中のものが濡れないように、すべてのカバンには防水構造・止水ファスナーが基本搭載されているのが特徴です。比較的価格は高めですが、機能性に優れたそのデザインは、機能美すら感じさせます。

ブランド詳細

【ブランド名】MISSION WORKSHOP(ミッションワークショップ)
【ラインナップ】男性向け
【価格帯】約18,000〜33,000円
【公式HP】https://missionworkshop.com

 

6. De Martini

1947年創業、世界で初めてメッセンジャーバッグを作った元祖老舗ブランド「De Martini」。

書類などがしっかりと収納できるような縦長のデザインが特徴的。他のブランドと比較すると収納量が少なく感じるかもしれませんが、メッセンジャーバッグのルーツを創ったブランドです。

価格帯は米国サイトの情報を参考にしていますが、日本では3,000円〜15,000円程度で、セレクトショップでの取り扱い中心となるようです。

なお、創業者のFrank De Martini氏(2000年他界)によって製造されたバッグは今では簡単に手に入れることのできないアイテムとして、メッセンジャーたちの中で語り継がれているそうです

ブランド詳細

【ブランド名】De Martini(ディ・マティーニ)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】US$69〜US$130
【公式HP】http://www.demartinibags.com

 

7. Bagaboo

ハンガリーの首都・ブダペストでハンドメイドのメッセンジャーバッグを作る「Bagaboo」。アメリカ生まれのブランドが多い中で考えると、非常に珍しいブランドです。

バッグの表地には強度の強いコーデュラナイロン、裏地には防水性に優れた素材を採用するなど、機能性はプロ仕様といえます。ラインナップは、

・シンプルで無駄なデザインを省いたモデルの「エコ」

・書類やPCの収納など、普段使い向きなモデルの「スタンダード」

・収納量・機能性をグレードアップしたモデルの「ワークホース」

の3つがあります。

通常、ショルダーベルトは片方の肩にかけて背負うのが一般的ですが、Bagabooのバッグにはオプションで小さなショルダーベルトが付属しているのが特徴。

このオプションベルトのおかげで、荷物が重い時の肩への負担を軽減してくれる、という工夫が施されています。

ブランド詳細

【ブランド名】Bagaboo(バガブー)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】EUR 60〜 EUR 132
【公式HP】http://www.bagaboo.hu

 

8. Uni&co.

2009年創業、「オールレザー」「オールハンドメイド」のメッセンジャーバッグブランド「Uni&Co.」。

北米・日本・イタリア製の上質なレザーを使うことで生まれる「従来のメッセンジャーバッグにはなかった、皮ならではの上質な質感」が特徴です。天然皮革を素材として使うため、使い込んでいくうちに持ち主の色がでる色落ちやフィット感へ経年変化していく楽しみもあります。

従来のメッセンジャーバッグではなく、全く新しいメッセンジャーバッグが欲しい!という方におすすめです

ブランド詳細

【ブランド名】Uni&Co.(ユニアンドコー)
【ラインナップ】男女両方
【価格帯】約35,000〜50,000円
【公式HP】https://unibag.jp

 

9. master-piece(MSPC)

1994年創業、ファッション性と機能性に優れたバッグ作りをするブランド「master-piece(通称、MSPC)」。

耐久性・撥水性・軽量性などの機能性のあるバッグをはじめ、独特の配色や独特の素材を採用し、「お!」っと目を引くラインナップを多く取り扱っているのが特徴です

メンズカジュアルバッグブランドとして、長年愛用されています。

ブランド詳細

【ブランド名】master-piece|MSPC(マスターピース)
【ラインナップ男女両方
【価格帯】
約17,000〜46,000円
【公式HP】http://master-piece.co.jp

 

10. 吉田カバン

日本を代表するカバンメーカーとして多くの人に支持される「吉田カバン」。読者の方も、一度は目にしたことがあると思います。

メッセンジャーバッグのラインナップは「ポーター」ブランドとして取り扱いがあり、レザーの素材を中心としたオンオフ使える大人のメッセンジャーバッグが特徴です。

トレンドに流されず、ベーシックで長年使えるものが欲しい!と思う、大人の男性におすすめです

ブランド詳細

【ブランド名】吉田カバン
【ラインナップ男性向け
【価格帯】
約12,000円〜40,000円
【公式HP】http://www.yoshidakaban.com

 

11. bagjack

ドイツ・ベルリンでハンドメイドのメッセンジャーバッグを作る「bagjack」。こちらもアメリカ生まれのブランドが多い中で考えると、物珍しいブランドと言えます。

プロのメッセンジャーが長年使えるバッグをコンセプトに作られているため、耐久性・防水性などの機能性は折り紙つき。

意外と知られていないブランドですが、ミニマルデザインと、なにより10リッター(XSサイズ)から最大69.5リッター(XXL+サイズ)までを取揃えるサイズの豊富さは圧巻です

ブランド詳細

【ブランド名】bagjack(バッグジャック)
【ラインナップ男性向け
【価格帯】
EUR 200〜
【公式HP】http://www.bagjack.com

 

12. Freitag

スイス・チューリッヒでハンドメイドのメッセンジャーバッグを作る「Freitag」。

このブランドの最大の特徴は「使用される素材」。というのも、「廃材を利用したものづくり」を掲げるFreitagのバッグは、トラックの幌(ほろ)が使われています。

もともと、幌(タープ)は風、雨、日差し、ほこりを避けるためのもので、強度に優れているため、この素材で作られたバッグはそう簡単には痛まない、というわけです。

強度に優れながら、ユニークでスポーティーなデザインも特徴で、エコフレンドリーなブランドとして人気を集めています

ブランド詳細

【ブランド名】Freitag(フライターグ)
【ラインナップ】
男女両方
【価格帯】
約20,000円〜
【公式HP】
https://www.freitag.ch

 

13. YakPak

1989年創業、チベットに生息する、もこもことした毛の牛のヤクをモチーフにしたブランド「YakPak」。

スタンダードなデザインとA4サイズの書類がしっかり入るベーシックなアイテムの印象ですが、耐久性に優れた素材のコーデュラを採用しているのもポイントです。

かわいいデザインのものが多いため、ファッションに敏感な若い人向けにおすすめです

ブランド詳細

【ブランド名】YakPak(ヤックパック)
【ラインナップ】
男女両方
【価格帯】約6,000円〜
【公式HP】http://www.yakpak.co.jp

 

14. beruf

2006年創業、国内の職人がハンドメイドで作る日本のバッグブランド「beruf」。

ブランドの特徴は、様々なプロフェッショナルからヒアリングした上で、バッグ作りをしている点。書類やファイルをはじめ、PCやスマホの収納を想定したデザインのため、使い勝手の良さに定評があります。

また日本の職人の手によって製造・縫製されるberufのバッグということで、高品質なバッグとしても安心感のあるブランドです

ブランド詳細

【ブランド名】beruf(ベルーフ)
【ラインナップ】
男女両方
【価格帯】
約20,000円〜
【公式HP】
http://www.bm-bag.jp

 

15. DSPTCH

2010年創業、カメラストラップメーカーのルーツをもつブランド「DSPTCH」。

バッグの製造は2013年から手がけ、デジタルデバイスや書類などの荷物を「どれだけ収納できるか」よりも「どうすれば取りやすくできるか」という着眼点をもってデザインしているのが特徴です

またブランドネームを目立たせず、とことん機能性を追求するものづくりにも魅了されます。

メッセンジャーバッグの取り扱い数はまだまだ少ないですが、ギミックのある機能性に優れたバッグをお探しの方におすすめです。

ブランド詳細

【ブランド名】DSPITCH(ディスピッチ)
【ラインナップ】
男性向け
【価格帯】
約30,000円〜
【公式HP】
https://dsptch-jp.com

 

自分仕様にカスタムオーダーできるおすすめブランド2選

機能性とデザイン性に優れたおすすめのメッセンジャーバッグブランド15選」では、おすすめのブランドを紹介しましたが、「デザインは良いけど、色の組み合わせにちょっと満足いかない…」という人もいると思います。

そこで、ここでは先ほど紹介したブランドの中から

・色や柄をカスタマイズできる

・日本で手に入る(日本から注文ができる)

を軸に、カスタムオーダーができるブランドを紹介したいと思います。「既製のデザインだと満足がいかない!」という方はぜひチェックしてみてください。

 

1. Timbuk2

約40種類の色や素材を組み合わせて、”自分だけのオリジナルバッグ”をシュミレーションしながら、注文することができます。

国内でのカスタムオーダーサービスは2017年6月よりスタートしたもので、生地のサンプルが見てみたいという方のためには一部ショップで生地サンプルを実際にみることができます。

対象店舗を調べるためには「公式HP・ニュースページ」からチェックすると一番安心です。

管理人からのクチコミ

昔、サンフランシスコの直営店へ足を運んだことがあり、スタイリッシュなデザインのバッグに目移りしたのを覚えています。今までは海外サイトでしかカスタムオーダーができませんでしたが、国内で対応可能になるとの発表を見てワクワクしました。カスタムオーダーのオプションがあることで、自分が欲しいバッグを手に入れることができると思うと、本当に嬉しいです。

カスタマイズ詳細

【価格帯】約20,000円〜
【納期】約3週間〜
【公式カスタマイズHP】https://timbuk2.jp/custom

 

2. Rickshaw Bagworks

日本語版公式サイトはなく、注文はアメリカの公式サイトからになりますが、国際配送にも対応しているため、日本からオーダーすることができます(正確にはUSPSやFedExで配送可能な場所であれば送ってくれます)。

カスタムオーダーは公式サイトのカート画面から選ぶことができ、ツイード素材など珍しい生地でオーダーすることができます。

注意点は国際配送時にかかる「関税(タリフ)」です。

商品、商品サイズによって発生する金額が異なりますので、実際に注文する場合はカスタマーサポートに相談をしながら注文を進めることをおすすめします。

管理人からのクチコミ

昔、サンフランシスコ本社兼工場を訪れましたが、ずばり一目惚れしました。すべてのバッグは自社工場で作られていて、まさに本当のMADE IN USAです。Rickshaw Bagworks(通称、リックショー)と出会って、バッグをカスタムオーダーする楽しさを知ったと言っても過言ではありません。なにより創業者のメッセンジャーバッグへの情熱、ユーザーのことを考えたシンプルな商品作りに惹かれました。長く愛用したい、応援したいと思える本当に良いブランドです。

カスタマイズ詳細

【価格帯】US$69〜
【納期】約3週間〜4週間(国際輸送にて)
【公式カスタマイズHP】http://www.rickshawbags.com

あとがき

今回の記事では、メッセンジャーバッグについて紹介しました。

書き手側として色々調べてみて感じた点としては、

・メッセンジャーバッグブランドはアメリカ生まれが多い!(特にサンフランシスコ)

・メッセンジャーバッグ専門に情報を取り扱うメディアって意外と少ない(というか、ほぼ無い)

・アウトドアブランドがメッセンジャーバッグの製造販売をしているので、ほんとうの「メッセンジャーバッグブランド」がわかりにくい(もちろん、アウトドアブランドが出すメッセンジャーバッグも好きですが)

と思いました。

自分自身も今回調べてみて「こんなブランドあるんだ!」と気づくきっかけになったので、この記事を読んでいただいた方にとっても、「あ、ここいいな!」と思ってもらえるブランドと出会うきっかけになれば嬉しいです。

自分で言うのもなんですが、記事執筆後、新しいメッセンジャーバッグが欲しくなりました(笑)もし、追加情報があれば、都度更新していきたいと思います。

おわり。


この記事で紹介した内容は、2017年6月時点の情報を元にお届けしています。もし、ブランドのサービス変更などがありましたら、お問い合わせからご指摘いただけると幸いです。

世界中のデザイナーの力になりたい|台湾発・オリジナルデザイングッズショッピングサイト「Pinkoi」CEO・Peter Yenインタビュー

Pinkoi 台湾

2011年、「世界中のデザイナーの力になりたい」と思い立った3人が立ち上げたオリジナルデザイングッズのオンラインショッピングサイト、「Pinkoi(ピンコイ)」。

「良いデザイン、良い暮らし」をコンセプトに台湾でサービスを開始し、創業から約4年後の今、会員登録数は60万人、取り扱う商品数40万点、世界63ヶ国へ商品を発送するアジア最大級のオリジナル商品のショッピングサイトとしてサービスを展開。現地、台湾人女性はPinkoiの取り扱うユニークで可愛いデザインの商品にメロメロ。その人気は台湾からアジアへ広がり、急速にファンを増やしています。

そして、Pinkoiの共同設立メンバーの一人でCEOを務めるのがPeter Yen(ピーター・イェン)氏です。今回、Pinkoiのスタッフからメッセージをいただいたことがきっかけで現地へ飛び、Peter氏へインタビューの機会をいただくことができました。

日本では2014年末から本格的にサービスを開始、公式HPやアプリを通じて商品を購入することができるようになり、今後のサービス充実が期待されるPinkoi。台湾発のオリジナルデザイン・オンラインショッピングサービスのニューウェーブとして、オンラインショッピング業界に新しい風を吹き込むPeter氏へのインタビュー、お楽しみください。

1. 台湾人女性の間で人気爆発中のオリジナルグッズ・オンラインショッピングサイト「Pinkoi」

——ご自身、またPinkoiについてのご紹介をお願いします。

Peter氏:私はPeter Yen(ピーター・イェン)、Pinkoiの共同設立メンバーの一人で現在、CEOを務めています。Pinkoiは約3年前、私を含む、Maibelle Lin(マイベリー・リン)、Mike Lee(マイク・リー)の3人で設立しました。

Pinkoiはデザイナーのためのオンラインショッピングサイト兼オンラインコミュニティーサイトです。ユーザーはPinkoiのショッピングサイトを通して、商品を購入したり、またデザイナーの方であれば自身の商品をPinkoiへ出品し、出品者として販売することができます。

Pinkoi 台湾私たちPinkoiは、「デザイナー、メイカー、作家、職人と呼ばれる方たちのブランドの認知力を高め、彼らのビジネスの手助けをする存在になる」というビジョンをもっています。

私たちはアジアの才能あるデザイナーの方々がPinkoiという一つのコミュニティーに集まり、デザインが好きな方、デザインのあるライフスタイルが好きな方、商品を自分好みにカスタマイズしたい方など、多くの人がPinkoiに訪れた際に彼らの欲しい商品が見つかるようなサービスを提供できるように日々、奮闘中です。

2. 「デザイナーの力になりたかった」3人の物語

——起業のきっかけはどのようなものでしたか?

Peter氏:Pinkoi設立のきっかけは、私を含む、Maibelle、Mikeの3人が「才能あるデザイナーのために何かできないだろうか」と同じ情熱を抱いていたことが始まりでした。

私とMikeはエンジニアで、Maibelleはイラストレーター兼デザイナー。Maibelleがデザインを作り、私とMikeがサイトを構築するといった形で、内に秘めた情熱と各々のスキルとを組み合わせて、Pinkoiの元となる「デザイナーのためのオンラインプラットフォーム」を作り、3人でPinkoiをスタートさせました。

Pinkoi 台湾

3. 実は日本語が由来?のネーミング

——Pinkoi(ピンコイ)という名前の由来についてご紹介頂けますでしょうか。

Peter氏:まずサービスを始める前、私たち3人は「オンラインショッピングを楽しんでいるのは80%以上が女性」という点に着目しました。なので、ロゴのデザインを考え始めた時、「まず女性の目に止まるロゴにしよう。ならば、女性らしさを表す色を探すのはどうだろうか。」というところがスタートでした。

….そして、3人で考えついた色が「ピンク」でした。

ロゴに使う色はピンクに決まりましたが、次は「どのようなネーミングにしようか…」と悩んでいました。ネーミングに悩んでいた日々、ふと私たちは「将来の私たちのサービスの市場」について考えました。そこで、アメリカや、カナダをはじめとする北アメリカは非常に大きなマーケットだと感じていましたが、同時に日本も非常にポテンシャルのあるマーケットだと感じていたので、「英語だけではなく、日本人にとってわかりやすいように日本語も取り入れたネーミングにする必要がある」と考えました。そのような背景があり、私たちはロゴのネーミングを決めるにあたり、英語と日本語、両方の意味をもつネーミングや言葉を探し始めることにしました。

そこで、「こい(Koi)という言葉はどうか?」と案があがりました。

なぜなら、日本語の「こい」は、「鯉(*魚)」と「恋」の2つの言葉と意味があり、また日本語の「恋」は英語で「LOVE」を意味するので、私たちがネーミングを考えるときに押さえたかったポイント、「英語と日本語の両方の意味をもつ言葉」にぴったりだと思ったからです。また私たちは、私たちのサービスを通じて、ユーザーの方に才能あるデザイナーが手がける商品を「愛して」欲しいという想いをもっていたので、「こい」という言葉がちょうどいいと考えたのです。Pinkoi 台湾

そして、ロゴに使う色は「ピンク(Pink)」、ネーミングは日本語で「鯉」と「恋」の意味をもち、英語では「LOVE」の意味をもつ言葉の「こい(Koi)」、シンボルは鯉をモチーフにした「魚」、すべてを結びつけ「Pinkoi(ピンコイ)」という名前が生まれました。

さらに、実はPinkoiのロゴにはもう一つ、隠れた意味があります。それは私たちの名刺の裏にプリントされた「星」のマークにあります。先ほどもお伝えしましたが、私たちはすべてのデザイナーを尊敬しています。喩えて言えば「デザイナーは、夜空に光る星」のような存在だと考えていますので、その想いを表現するためにあえて星のマークを名刺にデザインしています。

Pinkoi 台湾

想像してみてください。ふと夜空を見上げえれば、きっといくつかの星(デザイナー)たちが目に映るでしょう。しかし、もし望遠鏡を覗き込んで空を見上げてみると、、どうでしょうか。今まで見えなかった星(デザイナー)たちの存在に気づくのではないでしょうか。

今まで見たことがない、出会ったことがない新しい星(デザイナー)を探し出す。それがまさに私たち、Pinkoiがチャレンジをしていることそのものです。そして、新たな星たちを発掘し、ユーザーとの懸け橋となるために日本を含めたアジアで活動を進めています。

最後にデザイナーは星のような存在と喩えましたが、私にとっては一緒に働くチームのスタッフも皆、星のような存在だと考えています。Pinkoiの星(スタッフ)たちが、次世代の星(デザイナー)たちを探し、星(スタッフ)と星(デザイナー)が一緒になることで、より強い光(価値)を生みだす。そんな良い循環が生まれて欲しいと願い、今日もアジア中で新しい星探しに力を注いでいます。

4. 創業時に頭を悩ませた「発音の違い」

——Pinkoiをスタートした当時のエピソード、特にPeter氏の中で記憶に残っている出来事をお聞きできますでしょうか。

Peter氏:さきほど、Pinkoiの名前の由来についてお話しをしましたが、その延長線として忘れられない出来事があります。というのも、私たちがサービス名を正式にPinkoiと決め、サービスを開始した直後、ファーストユーザーである台湾人からネーミングについての不満を聞くことが多かったのです。シンプルに言えば、「Pinkoiという名前が覚えられない」と(笑)

そこでハッと気づいたのです。Pinkoiの名称を構成する言葉の「Pink」と「Koi」は日本人やアメリカ人にとっては理解しやすく、また発音しやすいものであるのに対して、ここ台湾ではそれが正反対ということに。つまり、せっかく考え抜いたネーミングも、台湾人にとって「Pinkoi」という名称は理解しにくく、発音の仕方すらわからないものだったのです。

特に台湾人にとって「そもそもKoi(こい)とは何?」という状態だったので、スタート当時はPinkoi(ピンコイ)のことを「ピッキー」 、「ピンコー」、「ピンポー」と呼び、誰も正しく発音してくれませんでした(笑)

しかし、そんな状況でも悲観的になることはありませんでした。サービスの規模が拡大し、知名度が上がってきた時にはきっと誰もが正しく「ピンコイ」と発音してくれるだろうと信じていたからです。そして3年後、今では誰もが正しく「ピンコイ」と呼んでくれるようになりました。

5. Peter氏へ影響を与えたハンドメイド・オンラインショピングサイトのパイオニア

——Pinkoiをスタートするにあたり、影響を受けた人やサービスがあればお聞きできませんでしょうか。

Peter氏:影響を受けた存在といえば、 アメリカのハンドメイドオンラインショッピングサイト「Etsy(エッツィー)」がそうでしょう。

Pinkoi 台湾

Pinkoiを始める前、私は米国サンフランシスコ州のシリコンバレーで働き、キャリアの大半の時間をアメリカ西海岸で過ごしていました。もともとEtsyが好きだった私は、まだEtsyが有名になるずっと前から、いちユーザーとしてEtsyを利用していました。

そして、Etsyが国境を越えて多くのデザイナーを繋ぎ、成長していく姿を見て、いつしか憧れと尊敬の気持ちでその様子を見守っていました。そういった経緯があり、 Etsyは私にとって非常に多くのインスピレーションを与えてくれた存在だと考えています。(*Etsyは2015年4月15日に米NASDAQへ上場)

6. Pinkoiが直面した壁と踏み出した大きな一歩

——設立から3年の中で、最もチャレンジングな出来事、イベントはどのようなものでしたか?

Peter氏:毎日がチャレンジですが、私にとってこの3年で最もチャレンジングな出来事は、日本を含めインターナショナルチーム作りを始めたことでしょう。特に日本でもそうですが、異国で私たちのビジョンを十分に理解し、チームにジョインしてもらえる人材を見つけるのは非常にタフな作業です。

近年、私たちは日本、香港、タイにそれぞれインターナショナルチームを作りました。異国での人材集め、オフィス作りなど困難ばかりでしたが、無事チームが出来上がった今を振り返ると、私はこのインターナショナルチーム作りのチャレンジがPinkoiにとって大きな一歩になったと感じています。

7. アジア最大級を誇るオリジナルグッズのショッピングサイトとして

——現在のPinkoiのサービスの規模、また利用者について教えてください。

Peter氏:Pinkoiの主なユーザーは20〜40代の女性が中心で、会員登録数は60万人を超えるサービスとなっています。現在、アジアを含む世界で約20,000人のデザイナーの登録があり、彼らのデザインした商品の合計約40万点以上がPinkoi上で販売されています。

Pinkoi 台湾

商品カテゴリーはアクセサリー、靴・鞄、文具、ファッション、インテリア、家電・デジタルグッズ、オーダーメイドグッズの7カテゴリーがあり、ご自身への注文もそうですが、家族、友人、恋人など「大切な人へのギフトを探す場」として利用いただく方が非常に多いと感じています。

日本の方にも利用いただけるように、日本語版のショッピングサイト、アプリも用意していますので、スマートフォンからでも手軽にPinkoiへアクセスし、商品の購入を頂くことが可能です。

公式アプリのダウンロードはこちら

——なぜ、Pinkoiは女性から絶大な支持、人気を得ることができているのでしょうか?どのような点が女性ユーザーのハートを掴んでいるのでしょうか。

Peter氏:Pinkoiのユーザー、特に女性に刺さるキャッチーなポイントを挙げるとすれば、心をワクワクさせるユニークな商品を販売していること、そしてカスタマイズできる商品を取り扱っていることが挙げられるでしょう。

Pinkoi 台湾

例えば、女性向けの鞄を例に挙げると、ユーザーは注文時に商品に自分の名前を刻印できるオプションをつけることができます。ちょっとしたことかもしれませんが、ひとつとして同じものはないユニークな商品、オリジナルの商品を探している人にとっては非常に魅力的なのです。

他のオンラインショッピングサイト、日本で言えばAmazonや楽天は日用品を探し、購入する場として非常に便利だと思います。

販売する商品は彼らと異なりますが、彼らのようにPinkoiは小洒落たデザイナーズ商品、他に同じものはないユニークな商品、ハンドメイドの温かみのあるライフスタイル商品、そしてカスタマイズできる商品を探し、購入する場として便利な存在になりたいと考えています。

——台湾でのハンドメイドグッズの人気はいかがでしょうか?

Peter氏:ここ台湾でも、ハンドメイド商品への人気は非常に高くなってきています。

私が思うに台湾人はハンドメイド商品に対して、その価値に気づき、評価し始めているのだと思います。ひと昔前、恐らく台湾人の多くにとってハンドメイド商品とは、「高価なものは非常に高価で、安価なものは非常に安価なのも」というような印象だったのだと思います。

Pinkoi 台湾

しかし、今はインターネットとスマートフォンがあります。今までとは比較にならないほどの多くの情報にアクセスでき、手軽に情報を得ることができる世の中になったことで、それが逆に彼らの中でハンドメイド商品への価値に気づくきっかけとなっているように感じています。

——以前の取材「【人気デザイナーTOP3】台湾生まれのハンドメイドグッズ オンラインショッピングサイト「Pinkoi(ピンコイ)」で紹介をしましたが、Pinkoiで販売されている商品はどれも非常にデザイン性が高く、ユニークで、クオリティーが高いものばかりです。台湾のデザインやデザイナーの特徴についてお聞きできませんでしょうか。

Peter氏:一言に「デザイン」といっても、世界的に見れば各国で異なり、それぞれに特徴があると思います。例えば、日本が良い例です。日本のデザインは無印良品に代表されるような「洗練されたシンプルさ」が特徴ではないかと思います。他の例を挙げると、例えばタイはカラフルで、見ていて楽しくて、エンターテインメント性を感じるデザインが多いと思います。

そして、ここ台湾のデザインはというと、「日本とタイを融合させたデザイン」だと考えています。台湾のデザイナーは、タイと日本の影響を受けているので、台湾で見るグッズはカラフルでシンプルなデザインのもの、いわゆる「ミニマルデザイン」のアイテムが多くなってきていると感じます。

特に台湾人は日本のカルチャーが大好きなので、多くのデザイナーは日本のカルチャーや最新のデザインのトレンドに影響を受け、新しいデザインを生み出しています。もともと、台湾人が日本を好きということも大きいですが、デザインにおいて日本が台湾のデザイナーに与える影響は大きいでしょう。

8. 台湾を訪れる観光客へ、一度は訪れて欲しいオリジナルの活字印鑑が作れるお店

——Pinkoiのカテゴリーには「オーダーメイド」というカテゴリーがありますが、台湾でポピュラーなオーダーメイドグッズがあれば紹介をお願いします。

Peter氏:ポピュラーなアイテムをひとつあげるとすると、創業40年続く活版印刷店「日星鑄字行(Rixing Type Foundry)」がそうでしょう。

Pinkoi 台湾

「日星鑄字行」は、今ではほとんど目にする機会がなくなった活版印刷のお店で、レトロで味のあるオリジナルの活字印鑑作りができると口コミが広まり、観光客中心に好評を得ています。

自分向けにも、また友人へのギフトにもぴったりなので、気になる方はぜひPinkoiのショッピングサイトでもチェックしてみてください。

日星鑄字行・Pinkoi公式ページはこちら

——Peter氏が考える「カスタマイズの魅力」とはどのようなものだとお考えでしょうか。

Peter氏:顧客にとって他に同じものはないユニークな商品を作れること、それがカスタマイズの魅力だと思います。

例えば、もし私が誰かの為のギフトとして、何かの商品をカスタマイズしたとしましょう。そのギフトは商品として他に同じものはない存在となりますが、同時にギフトとして贈られる人にとっても他にはない世界に一つだけのギフトになります。誰かのためにオンリーワンのギフトを作り、プレゼントをする。贈る側、贈られる側にとってもその瞬間はずっと記憶に残る”特別なもの”になるでしょう。

また誰かのためだけではなく、自分のための商品でも同じことが言えます。カスタマイズをして注文をするという行為は、言い換えれば「その時の自分自身を表すもの」と言えるでしょう。一人一人にとってカスタマイズをし、注文をした瞬間は特別なものなので、必然的にその商品も他の商品にはない特別な存在となるでしょう。

9. Pinkoi Japanの設立と日本へのサービス展開について

——2014年末から本格的に日本でのサービス展開を始め、2015年春、代官山にPinkoi Japanオフィスを構えましたね。日本で本格的にサービスを展開する背景についてお聞きできますでしょうか。

Peter氏:日本はハンドメイドグッズやオリジナルデザイングッズにおいて、非常に高いポテンシャルをもつマーケットと感じています。私たちは日本にはまだまだその才能が発掘されていない、スポットライトが当たっていない多くのデザイナーがいると信じています。

東京には才能ある多くのデザイナーがいると思いますが、私たちのすべきことは視野を広げて、まだその才能にスポットライトが当たっていないデザイナーを発掘することです。もちろん、私たちも「彼ら」がどこにいるのかは手探りの状態です。もしかしたら、大阪なのかもしれない、京都なのかもしれない、いや北海道なのかもしれない、と試行錯誤の日々です。

才能あるデザイナーを見つけることは簡単でありませんが、私たちPinkoiは首都圏からローカルなエリアまで、常にアンテナを張り、「新しいスター」の発掘に力を注いでいますので、この努力が実を結び、良いデザイナーとの巡り合いに繋がると信じています。

——ここで一人のユーザーとして質問をさせてください。もし、Pinkoiで商品を購入し、商品が手元に届いた時に破損や傷があった場合は、サポートなどは受けられるのでしょうか

Peter氏:もし、商品にトラブル、破損があればカスタマーサポートが必ず対応します。仮に届いた商品に破損があった場合、PinkoiのHPへアクセスし、お問い合わせからカスタマーサポートへ相談してください。

商品が届いて破損や傷がついているのを見て、笑顔になる人はいません。Pinkoiのカスタマーサポートは常にデザイナーとお客さまの間に立ってトラブルの解決に取り組み、より良いショッピング体験の提供をお約束しますので、安心してください。

10. 新オフィスに設置した、こだわりの「ピンク色のパイプ」

——この夏にオフィスを移転されたようですが、新しいオフィスでの仕事はいかがでしょうか。また新しいオフィスへの移転にあたり、お気に入りのポイントがあればご紹介いただけませんでしょうか。

Peter氏:以前のオフィスは比較的小さいオフィスでしたので、広々としたオフィスに非常に満足しています。広々としたオフィスで働くことは、スタッフのクリエイティビティーを向上させ、より良いサービスが生まれるきっかけ作りにも影響します。

新オフィスのお気に入りのポイントは、オフィス内に設置した「ピンク色のパイプ」です。普通の目線で見ると「ただのピンク色のパイプ」なのですが、実は天井からパイプを見下ろすと、その形は「∞(無限大)」になっています。

Pinkoi 台湾

もちろん、ここにも私たち3人の意図があり、「無限の創造性を発揮しよう」、「サービスの可能性を無限に広げよう」、「デザイナーとお客さまのためにできることを無限大に広げよう」という想いを込めて、新オフィス移転にあたり設置を決めました。

私たちは情熱あるデザイナーのために役に立つ存在になりたいと考えていますので、新オフィスのデザインは私たちのビジョンを投影した場となっています。

11. Peter氏からのメッセージ

——Peter氏の中で大切にしている言葉、ご自身の座右の銘があればお聞きできませんでしょうか

Peter氏:「どのようなフィールド、仕事でも情熱をもち、自分の信じた道を進めば、誰でも飛び抜けた存在、特別な存在になれる。」と信じています。

Pinkoi 台湾

——2015年のビジョン。そして、2016年にかけてのビジョンをお聞きできませんでしょうか

Peter氏:2015年は私たちのビジネスをより世界へ広げることに情熱を注ぎます。そして、2016年はその努力を継続させることをビジョン、テーマにサービスの舵を切っていきます。

アジア圏では、新しく日本とタイでチームが立ち上がりましたので、今後は本格的に英語圏へのサービス拡大を視野に入れています。英語圏のデザイナーの方にPinkoiへ参加していただき、Pinkoiのコミュニティーを活用してデザイナーとユーザーの間で新しいコミュニケーションが生まれることを願っています。

最後にPinkoiは世界中のデザイナーとユーザーを繋ぐオンラインショピングサイト、オンラインコミュニティーを目標に前進していきます。国境、国籍を超えて世界中のデザイナーのためになる「デザインコミュニティー」となり、ハンドメイドグッズやオリジナルデザイングッズを通じて世界を繋げ、良いデザインのあるライフスタイルと良いデザインがあることで生まれる笑顔を届けるサービスを目指していきます。

紹介サービス

【サービス名】Pinkoi(ピンコイ)
【創業】2011年〜
【公式HP】http://jp.pinkoi.com


Special Thanks to Peter Yen, Maibelle Lin, Mike Lee, and Ms.Migo.
Interviewed by Masahiro Takahashi
2015.10.07.

【現地レポ】台湾発・アジア最大級のオリジナルデザイングッズ・ショッピングサイト「Pinkoi」台湾オフィス

Pinkoi 台湾

台湾発・オリジナルデザイングッズを販売するECサイトとして2011年にサービスを開始後、今やその人気は台湾からアジアへと広まり、急速にファンを増やし続けるオンラインショッピング界のニューフェイス「Pinkoi(ピンコイ)」

2015年春には東京・代官山にPinkoi Japanを設立し、日本でも本腰を入れてサービスをスタート。東京中心にじわじわとその人気、認知度の上昇が伺えるPinkoiですが、今回、台湾の首都、台北市にオフィスをかまえるPinkoi本社を訪問してきました!

現地台湾では、この夏に新オフィスへ移転したばかりのPinkoi。新しいオフィス移転のまもない様子、現地で働くスタッフの姿、そして新オフィスのこだわりをお聞きしてきましたので、ぜひお楽しみください。

Pinkoi 台湾

▶︎台湾、台北市にあるビルの一角にオフィスを構えるPinkoi(ピンコイ)。さっそく入り口からレポートしていきます!

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

▶︎入り口のすぐ左手にはMTGスペースや本棚があり、本棚の上には過去Pinkoiが受賞したトロフィーや表彰状が飾られていました。EC界のニューフェイスとしての注目を感じます。

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

▶︎電球を並べ、サービス名の「Pinkoi」をあしらったインテリア。とても可愛いです。

Pinkoi 台湾

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▶︎ここは入り口すぐのフリースペース。ボードゲームをしたり、軽食をとったり、リラックスしながら仕事をするスペースとしてスタッフの方の間で人気のスペースのようです。

Pinkoi 台湾

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▶︎Pinkoiスタッフの皆さんをパシャリ。

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▶︎フリースペースの奥にはコーヒーメーカーがあり、東京にも上陸したあの「BULE BOTTLE COFFEE」の豆を発見!BLUE BOTTLE COFFEEの人気が伺えます。

Pinkoi 台湾
Pinkoi 台湾

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そして、今回オフィスレポートに協力いただいたのが、Pinkoi・マーケティング部に務めるMigoさん。日本語も堪能で、オフィス訪問に全面的にサポートをいただきました。(ありがとうございます!)

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▶︎Pinkoiのオフィスは非常に広々とした空間で、天井から吊るされたピンク色のパイプが特徴的!オフィスでは、チームごとに座る場所が分けられているそうです。

Pinkoi 台湾
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▶︎こちらはMTGスペース。ガラス張りでお洒落なオフィスデザインです。

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▶︎MTGスペースへお邪魔しました。中から見ると富士山?のようにも見えるイラストが描かれていました。Pinkoiの方はイラストが好きな人が多いようです。

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▶︎ここからは、エンジニアチームのデスクスペースで、Pinkoi共同設立メンバーで最高技術責任者を務めるMike氏もここで仕事をしています。スタッフが垣根なく、伸び伸びと働ける環境が整えられています。

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▶︎ここはデザイナーチームのスペース。共同設立メンバーの一人で、現在Pinkoi全体のクリエイティブディレクターを務めるMaibelle氏がこちらで働いています。

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▶︎オフィス天井にお洒落な電球を発見!さりげないところにポップで可愛いデザインのインテリアが溢れています。

Pinkoi 台湾
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▶︎サンプルを少しご紹介いただきました。Pinkoiではオリジナルカレンダーを作っているらしく、人気グッズだそうです。

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▶︎Pinkoiオリジナルグッズシリーズ。ピンク色の鯉をモチーフにしたロゴもどれも愛らしい・・・。

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▶︎こちらは猫のキャンドル。こんな可愛い猫ちゃんに火をつけるなんて・・・と思うほどに可愛らしいデザインです。

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▶︎こちらもハンドメイドのスタンプ。レトロで懐かしい雰囲気を感じさせるデザインが素敵です。

Pinkoi 台湾

▶︎可愛いキャラクターのスタンプも紹介していただきました。本当にPinkoiのグッズは可愛いく、愛くるしいものが多いです。

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

▶︎デスク上にあるピンク色のパイプには、日本ではおなじみの顔文字を添えた可愛いポップも!台湾では日本文化が好きな方が多いと聞きますが、顔文字も台湾の方が好きなジャパニーズカルチャーのひとつのようです。なんだか嬉しい気分に。

Pinkoi 台湾

Pinkoi 台湾

▶︎最後にPinkoi共同設立メンバーの3人、Peter氏、Maibelle(Mai)氏、Mike氏の集合写真をパシャリ。日本にもぜひ来ていただきたいですね!

Pinkoi 台湾

Pinkoi台湾オフィスを訪問してみて

以上、台湾生まれのオリジナルグッズのECサイト「Pinkoi」の台湾オフィスレポートは楽しんでいただけたでしょうか。

Pinkoiで販売されている商品はどれも可愛く、ユニークでデザイン性が高いものばかりですが、その裏側ではユニークで、創造性を刺激するような自由度の高い環境で働くスタッフの方の姿がありました。

今回のオフィス訪問を通じ、Pinkoiのサービスがさらに好きになりましたが、Pinkoiを運営する気さくで優しいスタッフの方々の魅力に惹かれ、すっかりファンとなってしまいました。

オフィスレポートはこれで終了ですが、今後もPinkoiに関する記事を紹介していきますので、これからも楽しみにしていただければと思います。Pinkoiが気になった方は、ぜひ公式HPやアプリをダウンロードして、Pinkoiのオンラインショッピングサイトへ遊びにいってみてくださいね!謝謝!

紹介サービス

【サービス名】Pinkoi(ピンコイ)
【創業】2011年〜
【公式HP】http://jp.pinkoi.com


Special Thanks to Peter Yen, Maibelle Lin, Mike Lee, Ms.Migo, and all kind staff in Pinkoi.
Reported by Masahiro Takahashi
2015.10.07.

すべての人に「腕時計を選ぶ楽しさ」を|Maker’s Watch Knot 代表 遠藤弘満氏インタビュー

Knot腕時計_インタビュー

2014年、日本で 米国特殊部隊用の腕時計「LUMINOX」を日本に定着させ、北欧ブランド時計を日本へ持ち込み、大ヒットを生んだ腕時計界のヒットメーカーが立ち上げたメイドインジャパンの腕時計ブランド「Knot(ノット)」。

「今日の服に、今日の時計。」をコンセプトに創業し、腕時計業界では初となる商品の企画開発から販売までを行う「SPA方式」を取り入れ、大幅なコスト削減を実現。

創業間もなく、クラウドファンディングでプロジェクトをリリースするやいなや、メイドインジャパンの品質とデザインに優れた腕時計をカスタムオーダーで1万円代から購入できるとの噂が人気を呼び、1度ならず、2度に渡りプロジェクトを成功させ、計1,500万円を集める快挙を遂げた腕時計業界のニューフェイスです。

2014年の創業から1年弱ながら、国産の新しい腕時計ブランドとしての認知度、支持を高め、その人気は止まることを知りません。

今回、そんな腕時計業界の新星「Knot」の代表・遠藤弘満氏へインタビューの機会を頂くことができました。ブランド創業のきっかけ、クラウドファンディングの成功、今までの腕時計とこれからの腕時計、おそらく多くの方が気になっているであろう「あのこと」、そしてこれからのKnotについてお話しをお聞きしてきましたので、ぜひお楽しみください。

1. 量産時計ブランドとして、80年ぶりに生まれたメイドインジャパンの腕時計ブランド「Knot」

——Knot(ノット)についての紹介をお願いします。

遠藤氏:Knotは2014年に設立したメイドインジャパンのデザインと品質に優れた腕時計を1万円台からカスタムオーダーで提供する、吉祥寺生まれの新しい腕時計ブランドです。

Knot腕時計_インタビュー

Knotでは、腕時計を構成するすべての部品へもこだわりを持ち、商品を手がけています。例えば、時計の外装部分は医療用器具に使われているステンレス・スチ-ルのものを使用しています。

こちらのステンレス・スチールは、耐食性に優れ、アレルギーを起こしにくい特徴をもった部品ですので、例えば女性などデリケート肌の方が長時間着用を頂いても肌に負担がかかりません。また、ガラスにはヨーロッパの高額時計ブランドに採用されているサファイアガラスを全製品に標準採用しています。サファイアと同等の硬度を誇るガラスで、傷などを寄せ付けません。些細な部分、部品についても、お客さまのことを考えた部品、素材選びを心がけています。

2. Knot誕生の原点となる「あの出来事」

——創業のきっかけはどのようなものでしたか?

遠藤氏:きっかけとなる出来事は2012年に起きました。過去、私は海外腕時計の輸入代理業を手がけており、米国生まれの本格派ミリタリーウォッチ「Luminox(ルミノックス)」の輸入販売を皮切りに、2005年、デンマークの腕時計ブランド「SKAGEN(スカーゲン)」の日本国内における総代理店契約を結びました。

「日本で北欧ウォッチを広めよう」という想い、腕時計への情熱、そして「優れたデザイン性、手が届きやすい価格帯の北欧ウォッチは、新しい腕時計のカテゴリーとして消費者に刺さるはずだ」という自信の元に本格的にスカーゲンの輸入販売を始め、これが日本で大ヒットしました。

販売総数は約60万本に登り、2011年にはデンマークから実績を評価され、光栄なことにファッション分野では日本人初となる「デンマーク ヘンリック王配殿下名誉勲章」を頂くことができました。

LUMINOXを日本で広めた実績、そして北欧ブランド時計の販売実績から腕時計界のヒットメーカーと呼ばれるキャリアを歩んでいました。…しかし、そんな順風満帆な日々に思いがけない出来事が起きました。

私が輸入販売を手がけていたスカーゲンが大手企業に買収され、国内で過去60万本の販売実績を誇るスカーゲンを販売する権利を失ったのです。…それは過去、8年間共に歩み、育ててきたスカーゲンを失った瞬間でした。そしてこの日、この出来事を境にこう考えるようになりました、「これからは、自分のブランドを持とう」と。

スカーゲンの取り扱いはできなくなりましたが、私には「なぜ、スカーゲンがここまで売れたのか」、、言い換えれば「消費者の方が他の時計ではなく、スカーゲンを選んでいた理由は何だったのか」の分析、検証データを持ち合わせていましたので、私自身が持つ経験を基にしたブランド、つまり「スカーゲンで成功したこと、失敗したこと」、そして「自身のキャリアで耳にしてきたお客さまの声を凝縮し、昇華させた新しいブランドを形にしよう」と考えたのです。

人が”何か”を始める時には理由があると思います。それがひとつなのか、ふたつなのかは人によってそれぞれですが、私にとってはこの「8年間続けたスカーゲンの取り扱いができなくなったこと」が最大のきっかけでした。

3. 伝統技術を「結び」、世界を「結び」たい

——ブランドのネーミングやロゴデザインに込めた想いについて紹介をお願いします。

遠藤氏:”Knot(ノット)”という言葉には「結ぶ」、「絆」という意味がありますが、ブランドネームを決めるにあたり2つの想いを込めて、この名前に決めました。

Knot腕時計_インタビュー

1つ目は、シャツとネクタイを結ぶ結び目を「ノット」と呼ぶように、腕時計本体とベルトを自由に選びコーディネートが楽しめる、、つまり自由に腕時計本体とベルトを「ノット(結ぶ)」するブランドである、という想いです。

2つ目は、日本の伝統、技術を腕時計に用いて世界へ発信、提供し、腕時計を通じて、「世界と日本を結び(ノットし)たい」、という想いです。

またロゴデザインにもこだわりを持ち、”Knot”の”o”はこの「結ぶ」想いを表現するために「クロス」をするデザインを採用しています。

後でも触れますが、今春より新しい試みとして、日本の伝統技術をベルトに用いた新商品の販売を始めています。将来的には、例えば海外の、、、チベットにある現地の織り技術とKnotを組み合わせたモデルを海外へ販売してみたいという構想も考えています。

将来的な夢ですが、大きな構想としては、メイドインジャパンの腕時計のエントリーモデルとして世界への展開を考えています。そして、Knotを通じて、世界が繋がり、人種や肌の色が違っても、それぞれの国の伝統技術でできたKnotを身につけ、その人たちが握手をする日が来る、そんな存在になりたいと考えています。国も人種も異なる人たちがKnotを身につけ、握手をしている、、、そんな写真を撮れる日を夢見ています。

4. 全ての快進撃はクラウドファンディングから始まった

——クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」で過去2回に渡りプロジェクトをリリースし、計1,500万円以上をサポーターから集め、プロジェクトを成功させたKnot。今までのプロジェクトの振り返り、感想をお聞きできませんでしょうか?

遠藤氏:もともと、ブランドを立ち上げるにあたり「エンドユーザーであるお客さまにとって、私たちの商品、つまりKnotが必要かどうか?魅力があるものなのかどうか?お客さまの声をダイレクトに聞きたい」という考えがありましたので、立ち上げ前からクラウドファンディングの利用は計画していました。

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ありがたいことに1度目、2度目共にほんとうに多くのお客さまからご支援をいただくことができ、プロジェクトを成功させることができました。そして、この2度に渡るクラウドファンディング成功経験より、「Knotはエンドユーザーであるお客さまに支持をいただいている」ということが私たちの最大の自信となりました。

クラウドファンディングでプロジェクトをリリースする前は「お客さまから支持をいただけるだろうか…」と、不安もありましたが、プロジェクトの成功後、「多くのお客さまからご支持をいただいている」ということが自信となり、今では商品開発により積極的に取り組むことができるようになりました。

5. 「腕時計選びを楽しめる」空間、吉祥寺ギャラリーショップの今

——リアル店舗となる吉祥寺ギャラリーショップ、お客さまからの反響はいかがでしょうか?また今後、吉祥寺ギャラリーショップをどのような場に育てていきたいとお考えでしょうか?

遠藤氏:2015年3月のOPEN後、ありがたいことにお客さまからの来店が止まらず、平日は約30〜50名、土日は150〜200名のお客さまにご来店を頂いており、常時非常に混雑をしている状態です。

店舗でお客さまとコミュニケーションをする中で感じたことは、来店されるお客さまが「吉祥寺に来たので、ふらっとKnotのお店に寄ろう」というお客さまではなく、「Knotの店舗へ行きたい」という目的で来られる方が多いこと。またKnotを目的にお越しいただいているため、「すぐに店舗を出られるお客さまが少なく、ほとんどのお客さまが心ゆくまで商品に触れ、ご自身が求める時計選びを楽しんで頂いている」と感じています。その秘訣は、吉祥寺ギャラリーショップが「商品サンプルに気軽に触れることができるオープンディスプレイ型の店舗」であることが最大の理由です。

「ご来店を頂いたお客さまに商品や時計本体とベルトのコーディネートをその場で体験して欲しい」との想いから、このオープンディスプレイを採用し、お客さまに「時計選びを楽しんでいただける空間」として好評をいただいています。

今後についても、「時計というモノを楽しみ、コーディネート体験というコトを楽しむ、時計選びを楽しめる場」として、吉祥寺ギャラリーショップを運営していきます。

最近の話をしますと先日は、はるばる北海道からKnotを楽しみに吉祥寺へお越し頂いたお客さまもいらっしゃいました。また中には2時間以上、店舗内で商品を見て頂いたお客さまもいらっしゃいました。OPEN後、毎日のようにお客さまが足を運んでくださる姿を見る中で、私は確かな手ごたえを持ち、こう感じています。Knot吉祥寺店は、日本でお客様が集まる腕時計店ではないか」と。

6. 大ヒット腕時計・Knotの魅力

——お客さまに感じて欲しいKnotの1番のこだわりはどのような点でしょうか?

遠藤氏:ひと言で表現すると、「プライスバリューを考え抜いた商品のバランス」だと思います。

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「手頃な価格帯」、「メイドインジャパンの品質」、そして「優れたデザイン性」の3つの要素が商品として昇華され、お客さまにとって価値のあるバランスをもった商品として提供をしていることが、Knotのこだわりと言えるでしょう。

7. 腕時計のエントリーモデルとしての想い

——どのような方にKnotの腕時計を手にとって欲しいと考えていますか?

遠藤氏:「今まで腕時計に興味を持ったことがない方」のエントリーモデルとして、また「日常使いに本質と価格のバランスが良い時計を探されている方」手にとって頂きたい、私たちの使命にも似た気持ちでそう考えています。

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8. 女性の方へ「腕時計を選ぶ楽しさ」を伝えたい

——Knotの腕時計は、男性からの人気が強いイメージがありますが、女性からの人気や反応はいかがでしょうか?

遠藤氏:あまりイメージをお持ちでないかもしれませんが、実のところ、女性のお客さまは約4割いらっしゃいます。雑誌で言えばCanCan、SPRiNG、リンネル、steady.、inRed、Oggi、mini、など多数取り上げて頂き、雑誌の見開きや特集ページでKnotの女性用コレクションをご紹介頂き、好評を頂いています。

Knot腕時計_インタビュー

女性からのオーダーを頂く中で率直に感じているのは、「そもそも女性向けにデザインされた腕時計の選択肢が非常に少ない」ということです。腕時計の歴史を辿ると、「腕時計は、時間を外へ持ち運べるもの」、つまり、「そもそも腕時計は、外で働く男性向けに作られたもの」という概念が大きく根付いています。

日本では女性向けの腕時計がありますが、ヨーロッパメーカーではそうはいきません。ヨーロッパブランドは「腕時計は、男性のもの」という概念が未だに残っており、女性向けデザインの腕時計を手がけている企業が少なく、ヨーロッパの女性は「男性向けにデザインされた腕時計からサイズ、デザインを選び」、腕時計を身につけている方が多いのです。

裏付けとしては、男性向けの腕時計ブランドで一冊特集を組むことができますが、女性向けの腕時計ブランドで一冊特集を組むことは、、、今までないのではないでしょうか。理由は明白です、特集を組むほど「女性向けの腕時計ブランドがないため」です。

しかし、女性にとっての腕時計とはファッション的な要素が高いアイテムで、TPOに合わせたコーディネートには欠かせないものだと考えていますので、女性向けコレクションの充実も図り、「女性の方にも時計選びを楽しんで頂けるブランド」を目指していきたいと考えています。

9. 「腕時計だからこそ、カスタムオーダーが必要だ」

——今までの腕時計ブランドでは体験できなかった「腕時計本体とベルトの組み替え」を実現したKnot。遠藤氏が考える 「腕時計のカスタムオーダーの楽しさ」とはどのようなものでしょうか?

遠藤氏:お客さま目線で言えば、「お客さま自身が、お客さまにあったものを自分で選べる」、それがカスタムオーダーの魅力だと考えています。

Knot腕時計_インタビュー

また作り手として、お客さまにとって今までご自身で腕時計のデザインを選べる楽しさ、選べる選択肢がなかった腕時計だからこそ、カスタムオーダーが必要だと考えています。

10. 今、消費者が聞きたい「あの件」について

——売り切れ続出中のKnotの腕時計。公式オンラインショップや実店舗含め、おすすめの買い方や商品が早く手に入る購入方法はないでしょうか?またもし、欲しいアイテムが品切れの場合はどれくらいの納期になるのでしょうか?

遠藤氏:できれば、、ですが、一本目は吉祥寺ギャラリーショップへお越し頂き、ご購入をおすすめしたいと考えています。理由としては、「商品ラインナインナップが最も豊富な点」、「カスタムオーダーが体験できる点」、そして「ネットではわからない商品のクオリティーを直に感じて頂き、ご購入を頂きたい」と考えているためです。

皆さまお忙しいと思いますので、あくまでの「できれば・・・」の想いですが、1本目は吉祥寺ギャラリーショップで、そして商品に触れ、クオリティーを知っていただいた上で、例えば「この夏に向けて新しいベルトを購入してみたい」と、2本目のご購入を検討頂ける方は店舗ではなく、公式オンラインショップでご購入をいただければと考えています。(*ベルト1本からでも全国配送料無料)

皆さまが気にされている納期の件については、7月、8月のご注文分からは1〜2週間でのお届けを予定しています。

この7月、8月を機に生産数の増産を予定していますので、一人でも多くの方に1日でも早く商品をお届けできるよう取り組んでいます。(*人気商品については、納期が前後する可能性あり)

11. 日本の各地に眠る伝統と腕時計を結びつける

——Knotが手がける新プロジェクト「MUSUBU(結ぶ)プロジェクト」についてご紹介をお願いします。

遠藤氏:今春、日本の伝統と、世界を結ぶリストウェアとして新プロジェクト「MUSUBU(結ぶ)プロジェクト」を始めました。第一弾として、世界に誇る天然由来のベジタブルタンニンにこだわった「栃木レザー」を使ったオリジナルレザーベルトをリリースしました。(*価格は4,500円、5,500円の2タイプ)

続く第二弾として、8月には京都のくみ紐を使ったオリジナルベルトの取り扱いスタートを予定しており、このくみ紐を使ったコーディネートは浴衣との相性もぴったりです。リリースに向けて準備中ですので、ぜひ楽しみにしてくださいね。

▶︎「MUSUBU(結ぶ) PROJECT」:http://knot-designs.com/musubu/

12. 腕時計でしか持ち得ない「唯一性」

——遠藤氏にとって「今までの腕時計」とはどのようなものだったとお考えでしょうか?また「これからの腕時計」は、どのような姿が求められているとお考えでしょうか?

遠藤氏:これからの腕時計は、今までにない新しい「腕時計の価値」を創造し、提供していく必要があると考えています。

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かつての腕時計の価値は、「時間を持ち運べるもの」と言っても過言ではありません。そこには腕時計でしか持ち得ない「唯一性」がありました。しかし、周知の通り、携帯電話が普及したことで「時間を持ち運べる」という、かつて腕時計がもっていた「唯一性」はなくなっていきました。

機能で言えば、腕時計よりもスマーフォンが優れているのは…明白です。ですが、腕時計にはスマートフォンにない価値、「唯一、腕につけるファッションアイテム」、つまり「リストファッション」としての価値があります。

自分のお気に入りの服を着る、お気に入りの靴を履くことで、その日の気分がワクワクしてくる、、腕時計にもそんな「リストファッション」としての価値があると信じています。Knotはそんな「リストファッション、リストウェアの価値を提供するブランド」としてお客さまへ良い商品をお届けしていきたいと考えています。

13. 娘、息子たちにかけてきた「ケーキ屋さんへなりなさい」という言葉

——遠藤氏の中で好きな言葉やご自身の中で大切にしている言葉はありますか?

遠藤氏:大切にしている言葉に当たるかどうかはわかりませんが、私は今では二十歳近くになる娘と息子の幼少時に「将来、大人になって仕事をする時がきたら、ケーキ屋さんになりなさい」と言葉をかけていました。これはものの喩えですが、何が言いたかったのかというと「世の中に喜んでもらえる仕事、お客さまからありがとうと言われる仕事をしよう」という想いを込め、そう言葉をかけてきました。

ケーキ屋さんでケーキを買う時は、誕生日など楽しい時に買いに来るものですよね。ケーキを通して、お客さまから「ありがとう」と声をかけていただける、つまり誰かに喜んでもらえる、誰かに「ありがとう」と言われる、そんな仕事に就けることが幸せなんだよ、と娘、息子へ伝えてきました。

娘、息子たちへ「ケーキ屋さんになりなさい」と伝えてきた私ですが、今の自分を考えた時に、Knotを始めてから娘、息子たちへ伝えてきた「ケーキ屋さんのような仕事ができている」と最近感じています。ひとえにお客さまのご支援があってこそですが、「これだけのお客さまに支持されているのだから、応えないといけない、なんとしても応えたい」と思い、日々サービスの充実に取り組んでいます。

14. 腕時計の風雲児、Knotが目指すもの

——2015年のビジョン。そして、2016年にかけてのビジョンをお聞きできませんでしょうか?

遠藤氏:2015年のビジョンは、あらゆる人のための「腕時計のエントリーモデル」となることです。

一概に「エントリーモデル」と言っても、すでに腕時計を持っている方にとってのエントリーモデルと、今まで腕時計を持っていない方にとってのエントリーモデルは同じものではないと考えていますが、どのようなお客さまにとっても「腕時計をするきっかけ」となるブランドを目指していきたいと考えています。

そして2016年のテーマは、吉祥寺ギャラリーショップをはじめとしたフラッグショップの全国展開を進めることです。現在は吉祥寺ギャラリーショップしか実店舗がありませんが、1人でも多くの方にKnotに触れていただけるよう、また「腕時計を選ぶ楽しさ」、「腕時計を身につける楽しさ」を体験できる場を増やしていきたいと考えています。

今後は、2015年8月3日に国内第2店舗目として大阪の南船場に「心斎橋ギャラリーショップ」のOPENを予定しています。OPENを記念したNEWモデルのご用意も準備していますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

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15. 遠藤氏からのメッセージ

——最後にお客さまへ「これだけは伝えたい!」というメッセージを一言お願いします。

遠藤氏:第一に全てのお客さまへ感謝の気持ちをお伝えしたいです。創業から1年弱のブランドながら、ほんとうに多くのお客さまに支えて頂いていると感じています。お客さまからのご支援、応援が私たちの励みとなり、それが私たちの中で商品、サービスをより良いものにしたいというエンジンになっています。

しかしながら、納期の件をはじめ、お客さまにご迷惑をおかけしている点も十分感じています。先ほども触れましたが、7月、8月と生産体制も整ってきていますので、これからいい商品、いいサービスをお客さま1人1人へお届けしていきたいと考えています。スタッフ一同、サービスの充実により磨きをかけていきますので、これからのKnotをぜひ楽しみにしてくださいね。

紹介サービス

【サービス名】Maker’s Watch Knot
【創業】2014年〜
【公式HP】http://knot-designs.com


ご多忙の中、本インタビューに快くご対応いただいた遠藤社長に心から感謝申し上げます。
Interviewed by Masahiro Takahashi
2015.07.30.

【開封レビュー】この瞬間を143日待っていた!品切れ続出中、吉祥寺のカスタムオーダー時計「Knot(ノット)」が届いた!

商品が届くまでにこれほどワクワクした商品は久しぶりでした!

腕時計本体と付け替えが可能なベルトを組みあわせて、その日、その時の気分に合わせた自由なスタイリングが楽しめるカスタムオーダーの腕時計ブランド「Knot(ノット)」

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2015年1月、サイバーエージェントが運営するクラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」で公開された「カスタムオーダー時計のKnotが直営店オープン決定!永久会員を募集します!」プロジェクトに、いちサポーターとして商品を購入し、商品の発送をまだか…まだか…と待っていたのですが、ようやく商品が手元に届きました!!

吉祥寺にOPENしたギャラリーショップやネットでも注文が殺到し、品切れ状態が続いていたKnotの腕時計。ようやく最初の1本を手にすることができましたので、開封レビューを余すことなくお届けしたいと思います。ぜひ、ご覧ください。

▶︎商品が届いた!

梱包箱は小さくシンプルなもので、全体はホワイトカラー。「Knot(ノット)」のロゴが入っています。maker's_watch_knot_review-1
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▶︎さっそく開封レビューを始めたいと思います。
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恐る恐る箱を開けると、メッセージカードのようなものが見えてきました。
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▶︎開封したところ、商品にあわせて、Makuake(マクアケ)のプロジェクト支援者へのお礼のメッセージとプロジェクトのレポートが同梱されていました。

プロジェクトの結果としては、517名のサポーターを集め、合計10,935,500円の支援を集めたそうです。人気、その注目度が現れていますね!
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▶︎いよいよ、お目当ての商品を開封したいと思います!
本体ケースを覆っている白いカバーを外していきます。ドキドキの瞬間です・・・。maker's_watch_knot_review-8ゆっくり外していくと、ブラックカラーの箱に見たことがある文字が・・!
maker's_watch_knot_review-9白いカバーを外し、ようやく腕時計が入ったケースが登場。(クラウドファンディングに支援してから、今までの143日が走馬灯のように駆け巡ります・・。お目当の商品との対面まであと少し、あと少し・・・)maker's_watch_knot_review-10
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▶︎….いよいよ、箱を開けたいと思います。
143日間、首を長〜くして待ちに待った待望のKnot。全容はいかに・・?!
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チラリと見えるその先には?!
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maker's_watch_knot_review-14 ついにきました!!注文をしていた「スモールセコンドモデル&コードバンストラップ(Black & Navy)」との初顔合わせです!

冒頭でも書きましたが、これほど待ちに待った商品は久しぶりでした!この箱を開ける瞬間は、子供に戻ったような気持ちでドキドキ、ワクワクしました。待った甲斐がありました。。
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腕時計本体の梱包はこのような感じ。腕時計を取ると「Knot(ノット)」のロゴマークが下から現れる演出には遊び心を感じます。
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Makuakeの注文分では、腕時計本体、ベルト、品質保証書、活動の報告を含めたメッセージカードが入っていました。
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付け替えが可能なバンドも渋い色合いが出ています。別のバンドも購入して、カスタマイズをするのが楽しみです。
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バンドの付け替えができる「イージーレバー」のUP写真です。このレバーを引っ込めて、腕時計本体に引っ掛け、腕時計本体とリストバンドの自由な組みあわせを楽しむことができます。
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▶︎腕時計本体とレバーを装着した完成図です!
いかがでしょうか。黒のベルトにネイビーの本体カラーが映え、この組み合わせだとビジネスでもプライベートでもオンオフ問わず、毎日使えそうです。
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実際に巻いてみた写真もどうぞ。最初の付け心地は、ベルトが馴染んでいないため少し固い印象です。毎日付けて、ベルトが腕に馴染み、柔らかくなるのが楽しみです。
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▶︎まとめ

以上、腕時計本体とベルトを組みあわせて、自分好みのカスタマイズができる新感覚の腕時計ブランド「Knot(ノット)」のレポートはいかがでしたでしょうか。

今回の感想としては、その人気による注文の殺到により、納期の面は我慢でしたが、いざ届いた商品を触って、つけてみたところ、そのシンプルなデザインと組みあわせが楽しめるカスタマイズ性にすっかり虜になってしまいました

1本持っていれば「もし、別のベルトと組みあわせたら、どんなコーディネートができるんだろう」と考えるのも楽しいので、購入してみてほんとうによかったと思えるアイテムでした!

今後は、世界的に希少な「栃木レザー」を使った新作ベルト、京都のくみひもメーカーと協業して作った「京くみひも」の新作ベルトがリリースされる予定だそうですので、男女問わず、新しい腕時計を探している方、気分に合わせた腕時計のコーディネートを楽しみたいと思う方は、チェックしてみては。

▶︎ブランド紹介

Knot「ノット」
【公式HP】http://knot-designs.com

「Knot(ノット)」東京・吉祥寺フラッグショップ訪問記事
記事はこちら

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あなたのための完璧なシリアルバーを|カスタムメイドプロテインバーブランド「YouBar」CEO・Anthony Flynnインタビュー

2006年、スノーボードのインストラクターで健康オタクの母親と息子が立ち上げたカスタムメイドプロテインバーブランド「YouBar(ユーバー)」

「あなたのための完璧なプロテインバーを届けたい」というコンセプトに創業し、アメリカ ロサンゼルスの工場で顧客1人1人が求めるプロテインバーを製造しています。

そして、素材も味も栄養も自分好みに作れる「YouBar」のCEOを務めるのがAnthony Flynn(アンソニーフリン)氏です。今回、カスタマイズプラスマガジンでは幸運にもアンソニー氏にインタビューの機会を得ることができました。

アンソニー氏の勢いはYouBarの創業に収まらず、「カスタムメイド プロテインバービジネス」を通じた自身の体験をもとに、アメリカの大量生産から特注量産への時代のシフトを描いた一冊「CUSTOM NATION(*カスタム ネーション)」を出版。著者として2012年のニューヨークタイムズベストセラーに輝き、アメリカでは「カスタマイゼーション」の先駆者の一人としてコンサルティング、講演など、活動の幅を広げています。

日本では「カスタムメイドプロテインバー (*オーダーメイドプロテインバー)」という言葉自体まだ聞きなれないものかもしれません。しかし、アメリカを中心に YouBarをはじめとした「私たちが買うものすべてが個人の好きなようにカスタマイズされる、できる」その “波” は確実に広まってきています

カスタムメイドプロテインバーブランドのCEOとして、ニューヨークタイムズベストセラーの著者として、「21世紀のカスタマイゼーション」の先頭を走るアンソニー氏へのインタビュー、ぜひお楽しみください。

1. YouBarの全容に迫る

——YouBarについて紹介をお願いします。

Anthony氏:YouBar(ユーバー)は、アメリカ ロサンゼルス発のカスタムメイドプロテインバーブランドです。遡ること2006年、私と私の母の2人で立ち上げた会社で、例えばアレルギーをお持ちの人、また健康意識が高い人のため、1人1人異なるニーズにあわせたプロテインバーを製造しています。

今年で9年目になりますが、現在は8,000平方フィートの自社工場(*約225坪)に30名の従業員を抱え、1日に10,000本のカスタムプロテインバーを製造できるまでの規模へ成長しています。

2. すべては健康オタクの母と息子の「会話」から始まった

——起業のきっかけはどのようなものでしたか?

Anthony氏:2006年の冬、USC(南カリフォルニア大学)の経営学部を卒業したばかりの私は、自分のこれからを考えながら、まずは母と一緒にスノーボードのインストラクターを始めることにしました。(*母は1998年からインストラクターを務めているベテラン) スノーボードのインストラクターを務めるにあたり、雪山と自宅を運転しながら、車内でよく「栄養」の話をするのが私と母の日課でした。

というのも、私たち親子はいわゆる「健康オタク」で、2人になるとその話題でもちきり。そんな健康オタクの私たちがいつも繰り返し話をしてしまう「ある食べ物」がありました。そうです、それが「プロテインバー(*シリアルバー)」でした

スノーボードのインストラクターをしている私たちは、生徒へ教えている時も、自分たちで滑っている時も、中断をしてまで昼食をとることをめんどくさく感じていました。なので、他のアスリートの方もそうするように、持ち運びのできるプロテインバーを昼食代わりにするのを好んでいました。

しかし、そこで問題があったのです。当時、私たちが購入していたプロテインバーはどれも、果糖ブドウ糖液糖、保存料など、いわゆる体に悪い添加物が多く含まれていました。

「なぜ、誰も完璧なプロテインバーを作らないんだろう?」という疑問が浮かび、そういえば「完璧なプロテインバーとは何だろう?」と話始めるうちに、1つ問題が浮き彫りになりました。それは、一言に私たちが思い浮かぶ「完璧なプロテインバー」といっても、母と私が求めるプロテインバーは全く違っていたことです。

成分でいえば、私はタンパク質と脂質が多いものを、母はタンパク質は少なめで糖質の少ないものを求めていました。もちろん、味の好みも異なりました。私はピーナッツバター味が嫌いでしたが、母はその味が好きでした。

このようなことがわかってから、私たちは「完璧なプロテインバー」という考えからは脱却し、私たちにとっての「完璧なプロテインバー」の手作りをすることからスタートしました。私向けには、生のナツメヤシと生のアーモンド、母向けにはピーナッツバターとココアパウダー、ホエイプロテインもたっぷりいれました。

すると、どうでしょう。大量生産された市販のプロテインバーを口にすることをやめて数週間のうちに、1つの現象が起きました。….体調がよくなったんです。

自分に合わない原材料を摂取しなくなったことで、私の体に色々と変化が起きました。マラソンのタイムは20分短縮し、スノーボードではキッカーで180(*ワンエイティ:スノーボードのトリック)に成功し、スタミナも上昇しました。特にダイエットをしていたわけでもありませんでしたが、体重が20ポンド(約9キロ)も減りました。

この変化は私だけではなく、母にも起きていました。そして、私たちはいつもの帰り道の車内で何ヶ月も口にしなかったが、確信をもちつつある「あのこと」について口を開きました。

私はこう言いました「私たちが求める完璧なプロテインバーは存在するんだね」。そう言う私に母は「その通りね」と返事をくれました。私たちは気付いたのです、「ひとりひとりが求める完璧は異なる」ということを。

私は、すぐに母へこう伝えました。「完全カスタムメイドのプロテインバーを製造する会社を作ろう!」と。母はこう返事をしてくれました。「いいわね、やってみましょう。顧客1人1人が自由にオリジナルのプロテインバーを楽しめる会社を…..。そう、まるで私たちが家で手作りして、食べるのを楽しみにしていた”あの”プロテインバーのようにね。」

そして、世界で初めて「顧客の1人1人が自分の好みにあったプロテインバーを作れる」ブランドとして、YouBarはスタートしました。”A Nutrition Bar Created by You, for You.(あなたが作る、あなただけのプロテインバー)”というキャッチコピーと共に。

3. 「シンプルな想い」を込めたネーミング

——YouBar(ユーバー)というネーミングの由来は?またもし、何かロゴに込めたメッセージがあれば紹介をお願いします。

Anthony氏:とりたてて、YouBarというネーミングの背景に秘密のメッセージ…はないのですが、シンプルに「あなたのために、あなただけのプロテインバーを届けたい。」という想いから、「YouBar(ユーバー)」というネーミングに決めました。

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4. 激動の9年間とYouBarの葛藤

——YouBarをスタートした当時(2006年頃)のエピソードは?

Anthony氏:YouBarをスタートさせた2006年当時、前述の通り、母と私の2人でビジネスをスタートさせましたので、カスタムメイドのプロテインバー作り、セールス、商品の発送、カスタマーサポートなど、YouBarのアイデア・ビジネスを進めるためにすべてを2人で行っていました。

今では30名の従業員を抱える規模まで成長することができましたが、振り返ると毎日あれもこれも、としなければいけないことが山積みされた毎日を過ごしていたのを覚えています

——今、振り返ってみてYouBarのアイデアとビジネスを継続するにあたり、最も困難なできごとはどのような出来事でしたか?

Anthony氏:私がYouBarを始めた当初、そもそも顧客たちは「自分が食べるもの(プロテインバー)をカスタマイズする」ということ自体に慣れていませんでした。なので、「顧客1人1人に自分自身の好みに基づいたプロテインバーを注文できることの “価値” を説明し、理解を得る」ことが、当時最大の課題でした。

商品を営業することも非常に大事でしたが、それ以前に私たちは、顧客1人1人に自分が好きな材料を選べること、自分が求める栄養成分を選べること、そして、1人1人が求める味を選べること、の価値を伝え、その良さを知ってもらうために顧客を教育する必要があったのです。

しかし、それは今や約10年前の話で、当時の私たちの顧客層はいわゆる「ベイビーブーマー世代」。(1946年〜1964年に生まれた世代)つまり、ベイビーブーマー世代にカスタマイズ商品を販売する為には、「カスタマイズに慣れていない彼らに、その良さを説明する必要があった」のです。

それが今や、アメリカで最も購買意欲の高い世代は、「ミレニアルズ世代」(1978~2000年に生まれた世代)で、彼らは「カスタマイズをすること、できることを当たり前」に感じています。

彼らは、自分好みの音楽が流れるカスタムラジオ「パンドラ」を使い、自分好みのニュースが読めるように「Facebook」を使い、自分好みの靴が作れる「NIKE iD」を使い、自分好みのキャンディーが食べれるように「My M&M’s」を使います。そして、もちろん自分好みのプロテインバー、「YouBar」もね!

5. ニューヨークタイムズベストセラー「CUSTOM NATION」の著者としての視点

——アメリカの大量生産から特注量産への時代のシフトを描いた一冊「CUSTOM NATION(カスタム ネーション)」を出版されてから約3年立ちますが、著者として出版前と出版後の読者や周りの変化をどう感じていますか?

Anthony氏:2012年、 CUSTOM NATIONが出版された以降、私は講演やコンサルティングの機会が多くなるのですが、そこで感じたことはひとつです。「皆、カスタマイゼーションについて話し始めている」、と。

私は、MIT、UC Berkeley、USC、その他講演などに呼ばれましたが、皆がこぞって聞きたいことは「YouBarとカスタマイゼーションについて」でした。

——ニューヨークタイムズベストセラーに輝いた“CUSTOM NATION”。著者としての見所はどこでしょうか?

Anthony氏:どのチャプターも熟読頂きたいのですが、著者としてあえて一つ挙げるとすれば、前述でも触れた「ミレニアルズ世代」の存在でしょう。

彼らは、ザズルやカフェプレスのサービスで服をカスタマイズし、NIKEiDで靴をカスタマイズし、Facebookを駆使しニュースフィードをカスタマイズし、Pandoraを使ってラジオをカスタマイズする、それらの行為自体が、彼らの感覚にとっては”当たり前”なのです。

そして、この当たり前の感覚こそが、ベイビーブーマー世代にない着目すべき点なのです。

大事なので2度言いますが、ミレニアルズ世代は今やアメリカで最も人口の多い世代で、彼らの購買意欲は年々上昇しており、この世代の動向や咆哮を見逃してはいけない、と考えています。

6. Anthony氏が考える「カスタマイズの魅力」

——アンソニーフリンが考える「カスタマイズの楽しさ」とは?

Anthony氏: 顧客1人1人、自分が本当に欲しい物をデザインし、注文できること。シンプルですが、それがカスタマイズの魅力です。

7. 日本からの注文について

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——日本から注文することはできますか?

Anthony氏:残念ながら、現在海外発送サービスは対応していないため、日本在住の方へのダイレクト発送はできません。(*発送先の対象は、米国国内のみ)

もし、日本からYouBarを購入希望される場合は、「アメリカの住所」が必要になりますので、shipito.com*)などのサービスを利用し、個人で輸入するという方法になります。

[補足情報]
shipito.comはアメリカの代行転送サービス。shipito.comを利用すれば、米国の住所を発行してもらうことができ、海外発送サービスに対応していない店舗からでも、店舗~shipito.com~購入者という流れで商品を購入することが可能。

日本から個人で注文する場合は、YouBarへ個人でネット注文をし、YouBarの届け先をshipito.comで発行された米国内の住所へ指定し、商品が指定先へ届けられ、その後、shipito.comから商品が自分の手元へ届けてもらう、という流れになります。

8. 健康への意識が高い人にこそ「カスタマイズ」を

——どのような人がYouBarを愛用していますか?

Anthony氏:健康への意識が高い方が多いですね。例えばダイエットをしたい方、アスリートの方、特にトレーニング後の効率的な栄養補給の目的で購入をされる方など、多種多様です。

著名人では、ファーギー、TLC、ジャバワーキーズ、En Vouge、そしてランディージャクソン、などのセレブの方々にもYouBarを食べて頂いています。

9. 伝説となったペイパルからの一本の電話

——2008年、YouBarへの大量の注文による高額入金を確認するためにPaypalからかかってきた一本の電話、2012年の”CUSTOM NATION”の出版、この数年YouBarを振り返って、どのような気持ちでしょうか?

Anthony氏:遡ること2008年の2月、私たちの知名度は文字通り「爆発」しました。New York Times、ABC、Fox、Good Morning America, Daily Candy、など大手メディアがYouBarを一斉に取り上げました。

日々の取材やニュースのおかげで、新規で何千通ものオーダーメールが入りましたが、あまりにも注文が殺到したため、当時注文をした人へYouBarを届けるまでには約3ヵ月も待って頂かなければならない状態でした。

当時の顧客には申し訳ない気持ちでしたが、顧客からの大量の注文を見て、この日から私の中にある自信が確信に変わりました。「ミレニアルズ世代は、カスタマイズを好んでいる」と。

10. Anthony氏からのメッセージ

——最後に2015年への情熱と2016年へのビジョンをお聞かせください。

Anthony氏:2015年は、より多くの人へ私たちの「カスタムプロテインバー」を届けることに最大の情熱を注ぎます。また、私は「皆、それぞれの好みに合ったプロテインバーブランドを持つべきだ」とも信じています。

理由はもちろん、私たちは1人1人に合う食事をすることがベストだと考えているためです。私のイメージではプロテインバーだけではなく、「あなただけのフードブランド」のようなイメージで日々の食事にも自身のブランドを持つべきだと考えています。

そして、私の2016年のビジョンは、YouBarのビジネスをより一歩拡大させることです。

実は、この夏新工場への移転を予定しています。YouBarの成長に伴い、工場の規模拡大が必要と判断し、着工を決断しました。新工場は2016年の初旬に設立予定ですので、この新工場のOPENを楽しみに2016年に向けYouBarを多くの人々へ届けていきます。

紹介サービス

【サービス名】YouBar(ユーバー)
【創業】2006年〜
【公式HP】https://www.youbars.com


Special thanks to Anthony Flynn, Emily Vencat, and Yusuke Morita.
Interviewed by Masahiro Takahashi
2015.03.28.

【現地レポ】世界最大級のオンラインカスタマイズショッピングサービス「Zazzle」シリコンバレーオフィス

2005年の創業以来、革新的な成長を続けるオンラインカスタマイズショッピングサービスのパイオニア「Zazzle(ザズル)」。今回、サンフランシスコ郊外に位置するザズルのリノベーション後の新本社に突撃取材を実施してきました!

リノベーション後、新しく生まれ変わった各フロアの模様、現地で働くスタッフの方々の姿、Co-Founder・Jeff氏の「リノベーションへのこだわり」とあわせてご紹介を致します。日本のメディアとして初訪問&日本初公開の「ザズルのオフィス訪問レポート」、ぜひお楽しみください!

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▶︎オフィス1F・受付の様子

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▶︎受付の右奥には自転車置き場が・・・と思いきや、壁に自転車が掛かっている?!アメリカの自転車の置き方にびっくり!

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▶︎な、なんと!ザズルのシンボルマーク入りの自転車を発見しました!かっこいい…!!

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▶︎エレベーターで4Fへ上がってきました。(フロアは1~4Fまであります)

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▶︎エレベーターを降りた4Fの様子。こちらで社員の方はフリードリンクを頂けるそうです。

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 ▶︎オフィスフロアにカードゲームをプレーするための専用デスクを発見!(Jeff氏曰く、「仕事の合間にスタッフの皆がリラックスでしてほしい」とのことで設置したそうです)

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▶︎数あるリノベーションのこだわりの1つはこちらの壁紙(Wall Paper)!New Yorkに拠点を置き、ハンドメイドでWall Paperを手がける「Flavor Paperという会社から取り寄せたそうです!

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▶︎オフィス内の様子。開放感があり、心地よい日差しが入るオフィスです。

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▶︎カスタマーサポートのデスク・こちらで世界中のお客様からの質問に対応中

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▶︎こちらはInternational Teamのデスク!商品サンプルをこっそり覗いてみました!

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▶︎4Fのオフィスも 天井が高く、心地よい日差しが入るオフィスデザイン。広々とした空間使いは広大な土地をもつアメリカ企業ならでは。

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▶︎Tシャツや名刺をカスタマイズできるイメージが強いザズルですが、近い将来、新商品の1つとしてサーフボードのカスタマイズもできるようにメーカーと企画を進めているようです!今から正式なリリースが待ち遠しいですね。

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▶︎Jeff氏に新商品のぬいぐるみを紹介頂きました!

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▶︎フロア内には仕切りのあるパーソナルスペースがあり、プライベートの電話などはこちらで電話ができるようになっています。

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▶︎中を覗くと、デスクと電話があります。…..と、ここで取材陣は気付きました!

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▶︎よく見ると、電話のモニターがザズルのマーク「Z」になってます!にくい!…まさに神は細部に宿ると言ったところでしょうか。こんなところにもザズルの遊び心が隠されています。

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▶︎最後に1Fの奥には仕事の合間に休憩がとれるリラックススペースがあり、こちらでは卓球台などが設置されています

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▶︎1Fから4Fを移動するエレベーターの外壁には木目調のデザインが採用され、温かい木のぬくもりや雰囲気を感じます。

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まとめ

以上、シリコンバレーに拠点を置くザズルの新本社はいかがでしたでしょうか。

広大な敷地あってこそですが、リノベーションされたオフィスでは、広々としたクリエイティブな空間とに心の底から気持ちいいと思える日差しが入るオフィスでスタッフの方々が伸び伸びと仕事に取り組んでいる姿がありました。

またザズルでは今回のリノベーションにあたり、リノベーションに関わる全てのインテリア(家具・壁紙・タイル等)は、全てカスタムメイドのメーカーから取り寄せており、今後はそのメーカーとのコラボ企画を進めているようです。

近年、日本やアメリカでもオンラインカスタマイズサービスの増加を肌で感じますが、提供するサービスに留まらず、オフィスも全てカスタムメイドで取り揃えるほど『カスタムメイド』にこだわりを持つ企業は、世界中を探してもザズル以外に見つからないのではないかと今回の取材を通して感じました。

2015年で祝10周年を迎えるザズル。ザズルが描く未来のECサービスはここサンフランシスコのオフィスから生まれ、そう遠くない未来、私たちのライフスタイルを大きく変えてくれるでしょう。

最後はザズルのリノベーションを手がけたサンフランシスコを拠点とするデザイン事務所「Studio O+A」が制作したリノベーションの裏側を記録した貴重な動画をご紹介。他では見ることのできないザズルのリノベーションの軌跡をお楽しみください。


(Flim via:O+A // Zazzle // Makers & Builders from Studio O+A on Vimeo.)

紹介サービス

【サービス名】Zazzle(ザズル)
【創業】2005年〜
【公式HP(日本)】http://www.zazzle.co.jp


Special thanks to Jeff Beaver, Diana Adair, Yuri Homma, and Shoko Okiyama.
Reported by Masahiro Takahashi
2015.10.25.

あなたが想像するものは何でも創れる未来をつくる |世界最大級のカスタムECサービス「Zazzle」Co-Founder・Jeff Beaver独占インタビュー(後編)

ザズル 日本

1. リノベーションし、新しくなったこだわりのオフィス

——最近、新しくオフィスをリノベーションされたようですが、新本社での仕事はいかがでしょうか。

Jeff氏:もう…最高ですね。今回のリノベーションでようやく私たちは正式な本社を構えることができました。今は新しい本社でファンタスティックな毎日を送っています。

——リノベーションにあたり、中でも「ここはこだわった!」というお気に入りの家具や場所があれば紹介してもらえませんか。

Jeff氏:もちろんです。新オフィスの中、チームについては後のオフィスツアーでご紹介しましょう。そちらでぜひチェックしてくださいね。(Jeff氏のこだわりは「オフィス紹介記事」でご紹介)

2. ユニークな人が集まるZazzleの社員やカルチャーについて

——ザズルのオフィスではどのようなスタッフの方が働かれているのでしょうか?ザズル独自のユニークなカルチャーや社内イベントがあればご紹介をお願いします。

Jeff氏:ザズルで働くメンバーの共通点としては、「仕事以外でそれぞれユニークな趣味を持っている人」が多いですね。例えば、手芸が好きな人、彫刻が好きな人、ペインティングが好きなメンバーなど、「何かを自分の手で作る趣味を持つ人」が多いように思います。

社内のイベントとしては毎週木曜日に “Weekly Happy Hour” という日があり、毎週異なるテーマを決めてドリンクやフードをスタッフで持ち寄ってコミュニケーションの場を作るようにしています。

チームに分かれてトリビアを発表する「トリビアンナイト」を企画してみたり、今年はWカップがあったのでスタッフで試合観戦を楽しみました。毎週ごとにテーマを募集していますので、次回のテーマの候補は「Japanese Sake」企画なんていいかもしれませんね!

3. 「オンラインカスタマイズ」サービスのパイオニアとして

——創業以来、オンラインカスタマイズサービスという新しいコンセプト、新しいビジネスモデルを続けられてこれた要因はどこにあると思いますか?

Jeff氏:色々な要因があると思いますが、カスタマーサポートの視点を例に挙げると私たちは顧客への心遣い、気遣いを大切にしています

特に日本を含めて海外からオーダーを頂くことがほとんどですので、顧客視点で考えれば「アメリカの大きな会社なので、メールを送っても返事がもらえるのだろうか…」、「自分のオーダーに対して、きちんと対応をしてもらえるのだろうか」と不安に感じる方がほとんどだと思います。

ですが、ザズルでは私たちが掲げたポリシーに従い、私たちの対応が1人でも多くの顧客に「安心感」を抱いてもらえるよう1人1人のお客様に真摯に向き合い、商品に満足を頂けない場合は100%保証をしています。

このカスタマーサポートのポリシーは、たとえ会社やビジネスの規模は大きくなったとしても変えることなく、これからも私たちは1人1人のお客様に向き合い、1人1人のお客様との繋がりを大切にしていきます。

そして、ザズルのカスタマーサポートを通して「ザズルなら些細なことでも気軽に質問していいんだ。大きな企業だからといって1人1人への質問を無下にするのではなく、1人1人のケアを大切にしてくれる企業なんだ。」と感じて頂き、目では見えない「ザズルと1人1人の顧客の信頼」を地道に築いていきたいと考えています。

——ここで1つ顧客視点として、あえてこの質問をぶつけさせてください。オンラインカスタマイズサービスを利用する場合、顧客側からすると「オーダーをする商品のサイズが自分の体のサイズにぴったり合うかどうか」は非常に気になる部分だと思います。同様にザズルで商品をデザインし、購入する際もこの「デザインをした商品が自分のサイズに合うかどうか」を解決することが課題だと思いますが、今後の対応策や改善策をお聞きできませんでしょうか?

Jeff氏:今のタイミングではこれという新しいデザインツールやニューリリースは予定していませんが、1つお答えできるとすれば、全般的に写真だけでは1つ1つの商品の生地感や素材の質感、そしてお客様1人1人の異なる体型に合うかどうかのフィット感がわかりづらいと考えていますので、今後は「動画」を通して改善できないかとを日々模索しているところです。

4. 大切な人へのギフトとカスタマイズの相性の良さ

——ザズルのサービスを使う楽しさはどのような点でしょうか?どのようなシーンでザズルのサービスを利用される方が多いですか?

Jeff氏:何でも自分の好きな商品が作れるという意味では本当に様々なシーンで使って頂いていますが、1つ挙げるとすれば、大切な人への「プレゼント」でザズルを利用される方が多いですね。

家族、友人、恋人など大切な人を想って商品をデザインするというプロセスを通じてオーダーすることで、他にはない世界にひとつのその人への愛のこもった商品ができあがります。プレゼントを贈る方も受け取る方もその人を想ってデザインされたギフトを渡すシーンはきっとあなたの大切な思い出の一つになるでしょう。

5. Jeff氏が考える「カスタマイズ」の魅力

——「オンラインカスタマイズ」というサービスが、顧客(消費者)にとってどのような新しい体験を与えてくれるものだと考えていますか?(日本でもまだまだ新しいコンセプトだと思いますが)

Jeff氏:この質問へはおそらく様々な答えがあると思いますが、1つ大きな点とすればカスタマイズのオプションにより、「今ある商品のデザインをさらに自分の好きなようにデザインすることができる」という点は非常に魅力的だと思います。

例えば、2013年に公開され世界中で大ヒットしたディズニー映画「アナと雪の女王」(原題:Frozen)の商品は代表例です。通常の店舗へ足を運べば、アナと雪の女王シリーズのTシャツやiPhoneケースを購入することができますが、限られたデザインしか選ぶことしかできません。

しかし、ザズルのサービスを利用して頂ければ、ディズニーと公式パートナーシップ(*)を結んでいるので、アナと雪の女王シリーズの商品に好きな言葉やメッセージを刻印した商品をオーダーできたり写真を加えたりすることができますので、「あなたが本当に欲しいもの」をオーダーし、手に入れることができます。(*ディズニー公式ストアは現在米国内でのみ利用可)

6. 今後のキャンペーンやイベントなど

——もし、近いうちに新しいキャンペーンやユーザーとのコミュニケーションを目的としたイベントがあればご紹介をお願いします。

Jeff氏:日本の皆さんも注目されていたと思いますが、9月9日にAppleからiPhone6のリリースがありましたね!ザズルでもiPhone6のカスタムオーダーケースの対応開始に合わせて、Youtubeの公式チャンネルでショートムービーをUPしました。とてもキュートな仕上がりになっていますので、ぜひチェックしてください。

7. 創業から今までの10年を振り返って

——来年(2015年)で記念すべき創業10周年を迎えるザズルですが、素直に今のお気持ちをお聞きできませんでしょうか?

Jeff氏:非常に…面白いですよね。私たちザズルとしてもオンラインカスタマイズのコンセプトはまだまだ新しいもので、月日もそんなに経っていないような気がしていますが、実際にはもう9年もの月日が流れ、来年で10周年を迎えるところまできているなんてどこか信じられないです。

ただ、この9年間で私たちが創りあげてきたものをベースに、今までとは比較にならないほど大きなチャンスが訪れていると肌で感じています。近い将来、皆さんをあっと驚かせる新商品の開発とリリースを予定していますので、ぜひ期待してください。

8. Zazzleが考える「未来のZazzle」と「未来のECの姿」

Mr.Jeff04

——「オンラインカスタマイズ」という未開拓の分野を切り開いたパイオニアのZazzleが考える「未来のザズル」はどのようなものですか?

Jeff氏:界中のどこにいても、自分が作りたいものをそのまま作れる未来を創る。」この未来に向かってザズルは日々、前進していきます。

9. 激動の10年、Jeff氏を支えてきた「言葉」

——Jeff氏の中で好きな言葉や自分の中で大切にしている言葉はありますか?

Jeff氏:

「この世の中を変える人は批判する者ではなく、夢を見る者、信じる者だけが世の中を変えることができる。」

この言葉を常に自分に言い聞かせています。

10. Jeff氏からのメッセージ

——日本のユーザーへ「これだけは伝えたい!」メッセージを一言頂けませんでしょうか?

Jeff氏:

“I would say, we could not be more excited about
doing business in Japan!”

Mr.Jeff05

紹介サービス

【サービス名】Zazzle(ザズル)
【創業】2005年〜
【公式HP(日本)】http://www.zazzle.co.jp


Special thanks to Jeff Beaver, Diana Adair, Yuri Homma, and Shoko Okiyama.
Interviewed by Masahiro Takahashi
2015.10.25.

あなたが想像するものは何でも創れる未来をつくる |世界最大級のカスタムECサービス「Zazzle」Co-Founder・Jeff Beaver独占インタビュー(前編)

ザズル 日本

2005年のサービス開始後より、いまや世界17ヵ国に展開しユーザーに愛されるオンラインカスタマイズショッピングサービスのパイオニア「Zazzle(ザズル)」。

「ザズルのオンラインサービスを使えばどんなものでもカスタマイズオーダーができる未来を創る」というミッションを掲げ、今ではTシャツ、名刺、iPhoneケースなどありあらゆる商品をザズルのウェブサイトでカスタマイズできるサービスを提供し、世界中で急速にファンの心を掴んでいます。

スタートアップの聖地、シリコンバレーで生まれたザズルのCo-Founderで現在Chief Product Officerを務めるのが、Jeff Beaver(ジェフ・ビーバー)氏です。今回、そんなJeff氏におそらく日本人初としてインタビューの機会を得ることができました。

日本でもじわじわと広まりつつあるオンラインカスタマイズサービス(*オンラインショッピングでカスタムオーダーができるサービス)。遡ること約9年前にこの未開の地を切り開いたザズルが描く未来のオンラインカスタマイズサービスの姿はどのようなものなのでしょうか?

独占インタビューで見えてきた過去のオンラインカスタマイズの苦闘、そして未来のオンラインカスタマイズショッピングの姿 、あなたの目にはどう映るでしょうか。未来のオンラインショッピングの姿、ロングインタビューでぜひお楽しみ下さい。

1. Zazzle誕生の原点

——創業のきっかけとなる原点についてご紹介を頂けませんでしょうか。

Jeff氏ザズル創業のストーリーは、私がスタンフォード大学に在学していた時代に遡ります。当時のマーケットではeBayとDellが2強の企業として市場に君臨し、eBayの持つマーケットもDellのマーケットもどちらも巨大な市場を掴んでいました。

前述の通り、2社とも巨大なマーケットのシェアを掴んでいましたが、各社のサービスに対して、そこから一歩さらに先へ踏み込んで、「顧客が一番求めているものを1から製造し提供することができれば、さらに顧客が求めているものを提供できるのではないか?」と思い立ったところが最初のスタートでした。

そして、もし「顧客が一番求めているものを提供できれば、ビジネスとしてもっとスゴいことになるんじゃないのか?」と言葉で表現できない、いわゆる肌感覚のようなものを感じていました。

2. 全てはスタンフォードから始まった

——スタンフォード大学時代の当初の取り組みはどのようなものでしたか?

Jeff氏:実際にザズルの元となるビジネスに取り組み始めたのは私がスタンフォード大学在学中で、兄のBobby、そして父のRobertと共にスタートしました。

今でこそ名刺、iPhoneケース、iPadケース、チョコレート(*現在、米国のみ販売)など何十種類もの商品をカスタマイズできるようになりましたが、原点となる一番最初の商品はカスタマイズTシャツでした

アイデアもシンプルで、アメリカでは大学名の入ったカレッジTシャツを着用する文化があり、まずは身近なTシャツからビジネスをスタートし、「将来的にはもっと様々な商品をカスタマイズできれば…」とアイデアを温めていました。

3. 世界中のデザイナーとアーティストを魅了したZazzleの「とある商品」

——原点のTシャツの後に続く2番目のカスタマイズ商品は何だったのでしょうか?

Jeff氏:非常にいい質問ですね。原点となるTシャツの次はカスタマイズできるポスターとグリーティングカードのビジネスを始めました。特にカスタマイズポスターは国際的に注目を浴び、ザズルのヒット商品となりました。

なぜかというと、当時はデスクトップのPCが一般消費者へ普及し始めた時代で、PCを初めて購入したデザイナーやアーティストが自分のグラフィックデザインやアートをデスクトップの背景にして楽しむというスタイルが流行っていました

そこへザズルのカスタマイズポスターのサービスが登場したことで、以前はPCの画面上だけでしか楽しむことのできなかった自身のデザインをポスターにプリントできる、しかも質感も画質も非常に良いものを作ることができるようになったので、デザイナーやアーティストの方の心を掴む要因となりました。そして、評判が口コミで広まり、結果的に国際的に愛される商品となりました。

4. ロゴ誕生の裏側とロゴへの想い

——Zazzleのロゴやロゴデザインに秘められた想いや隠れたメッセージがあればご紹介を頂けませんでしょうか。

Jeff氏:ザズルのロゴマークである「Z」ですが、サービス開始後〜初期のザズルのロゴは表面的でカクカクとしたデザインでした。「ロゴはその企業がおかれている段階やステージを映す」と言われるようにスタートアップ時のザズルのロゴは白黒はっきりしたデザインでしたが、一言で表現すると「どこか硬いイメージ」でした。

創業当時は社員も少ない時期が続きましたが、心の中には「いずれは大手企業のように自社のサービスやビジョンを象徴するロゴデザインにしたい」という気持ちを秘めていました。

そして、Tシャツからビジネスをスタートし、ポスターと商品ラインナップも増え、Kedsを始めとした他の企業とのコラボ企画が始まってからは、今までの「どこか硬いイメージ」のロゴを一新したいという思いが高まり、ロゴのリニューアルを決意しました。

ただ「Z」というマークを掲げるのではなく、「クラフトマンシップ」、「オーガニックメイド」、「ハンドメイド」のエッセンスを取りこみ、「ザズルはどんな商品でも製造できるマーケットプレイス」と象徴する新しいロゴへリニューアルをしました。

5. 初期メンバーしか知らない「ボツ」になったネーミング

——Zazzle(ザズル)というネーミングの由来は?

Jeff氏:創業時代の私たちは「ecod(イーコード)」という名前でした。私たちの持つアイデア「オンラインカスタマイズサービス」を象徴するよう「Electronic Custom On Demand」の頭文字をとりネーミングを決めたのですが、 実は「cod」は英語で『魚(タラ)』の意味があることに気付きました。

その後、「ecod」というネーミングはあっけなくボツになり、そこから2度と使っていません。(笑)

そして再出発で新しいネーミングを模索していたところ、CEOで父のRobert Beaver(ロバート・ビーバー)が辞書を読んでいた時に『Pizazz(ピザズ)』という言葉を見つけました。

調べたところ、この言葉には「〜をさらに良くする」、「〜をさらに魅力的にする」という意味が含まれていることをを知り、それはまさに自分たちのビジネスで実現したいこと、実現したいビジョンに沿っている!と思い、そこから名前をとりました。

創業時代からのメンバーを除いて、現在一緒に働いているスタッフは誰も知らないストーリーだと思いますが、今振り返ってもひどいネーミングでした。(笑)

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6. Zazzleを襲った「洗剤事件」

——今振り返って、創業時(2005年〜)の最大のピンチはどのような出来事でしたか?

Jeff氏: たくさんありすぎて選べないよ!(笑)

スタートアップ時から今まで本当に色々なストーリーがありますが、最も厳しい時期はザズルの原点となるTシャツのビジネスをスタート直後に起きました。

当時、ザズルが公式サイトをリリースする直前に、アメリカで最もポピュラーな洗剤ブランドの「Tide(タイド)」が新しい洗剤を開発し、その新商品が店頭に並び始めました。

しかし、 同製品に含まれる成分があまりにも強力なため、ザズルのTシャツのインクと反応するとTシャツにプリントされたインクを落とし、結果せっかくのオリジナルTシャツのイラストが台無しになるという出来事が起きました。

私たちは「なんとか手を打ちたい!」と試行錯誤の日々が続いていましたが、当時のザズルは小規模な組織で、一方タイド側があまりにも巨大な組織だった為、何も文句を言うことができず、悔しい思いをしました。

しかも、当時のザズルはカスタマイズTシャツのビジネスで走っていこうとしていた会社だったので、タイドの一件でTシャツがダメになった時は、「会社もだめになる…」と思っていました。あれは本当に最悪な出来事でしたね。

ただし、この経験によって「不測の事態でも前身し続ける大切さ」を学ぶことができたので、振り返ってみればいいレッスンだったと思います。

——今もタイドってありますよね。…ち、ちなみにですが今もタイドはお使いですか?

Jeff氏:昔は使っていましたが、今はもう使ってないよ!(笑)

7. 創業メンバーしか知らない「ありえないミーティング」の話

——創業メンバーだけが知る「ここだけの話」をシェアして頂けませんでしょうか。

Jeff氏:そうですね、では私が経験した「ありえないビジネスミーティング」の話を紹介しましょう。

今までに様々な企業とのビジネスミーティングの機会を得ましたが、とある機会に私は映画のJACKASS(ジャッカス)のチームとビジネスミーティングの機会を得ました

そうです、あのクレイジーなメンバーたちが体を張った過激なパフォーマンスで、一般人を笑わせたり、突然ドッキリを仕掛けるMTVで人気を博したTVショーのジャッカスです。

私を含めたザズル側としては相手がとんでもないドッキリや悪さをしかけるメンバーと知っていたので、心の中ではスタンガンなどで電気ショックを受ける覚悟….でミーティングに臨みました。

そして、ザズルのマーケットプレイスでオリジナルのストアを開く魅力を伝える為にミーティングルームでプレゼンテーションを始めましたが、プレゼンの2〜3枚目を説明しようとした「その時」です。ジャッカス側のメンバーの1人がテーブルの上に置いてあった地球儀を掴み、ジャッカス側のメンバーの1人の股間に思いっきり投げつけたのです!

当然、地球儀をぶつけられた彼は、あまりの痛さにゆっくり…と地面に崩れ落ちていきました。(笑)

そこからはもうわけも分からず、お互いミーティングルームにあるものを掴み、投げ合うゲーム?が始まり、ミーティングも何もせず、そのままジャッカスとのミーティングは終わりました。(笑)

ミーティング自体は無茶苦茶でしたが、私を含めたザズルのメンバーは「馬鹿なこともできる楽しい人の集まりだ」ということを相手に理解してもらうことができ、最終的には契約に繋げることができました

今、思い返しても信じられないビジネスミーティングですが、この経験を通して「どれだけ素晴らしい商品やプラットフォームを持っているとしても、提供することができるとしても、最終的には相手にとって私たちはどのような人かを理解してもらうことが重要」だと学ぶことができました。

….もちろん、ミーティングの後半は皆股間を押さえていたことは秘密ですが。(笑)

8. 「Keds」社との初めてのパートナーシップ

——創業から今までの中でのターニングポイントは何でしたか?

Jeff氏:ザズルの歴史の中で1つ目の大きいターニングポイントは、初のパートナーシップ企業としてシューズメーカーのKeds(ケッズ*)と契約し、初めて靴のカスタマイズプロジェクトに着手したことです。

それまでのザズルの商品ラインナップはTシャツやポスター、グリーティングカード等に限られていましたが、正式なパートナーシップを結ぶことで「靴を自由自在にカスタマイズする」という非常にチャレンジングなプロジェクトが始まりました

Kedsシューズのカスタマイズプロジェクトでは、靴の色、靴ひもの色、など過去に類を見ないほど細かなところまで顧客が自由にカラーやパターンを選べるシステムの開発に成功し、それは私たちが胸に秘めていた「顧客が本当に求めているものを1から製造し、提供する」というアイデアを1つ形にできた瞬間でした。

そして、Kedsシューズのカスタマイズサービスを開始後、「自分で好きなようにKedsのシューズをデザインすることができる」というコンセプトとサービスが徐々に広まり、様々なデザイナーの方からの注目を集めることができました。

今までは自社工場で商品を作り顧客へ提供するというスタイルでしたが、Kedsとのコラボレーションを通して「ザズル以外の他社の商品でも自分の好きなようにデザインをすることができる」というスタイルを確立することができ、このプロジェクトが「ザズルが持つサービスの幅」をぐっと広めるターニングポイントとなりました。

この成功をもとに心の中では、「将来は靴以外の商品でも同じように自分の好きな色やパターンを選び、オリジナルの商品をデザインできるようにしたい」という気持ちが徐々に大きくなっていました。(*2014年現在、KedsはZazzleでのサービスを一旦休止しています)

>>>後編へ続く

【現地レポ】オバマ大統領も愛用するiPadケースブランド「DODOCase」サンフランシスコオフィス

オバマ大統領をはじめ、多くの著名人が愛用するiPadケースブランド「DODOCase(ドードーケース)」。現在、サンフランシスコ地元民から「今、最もアツいエリア」と呼ばれるドッグパッチ地区に自社工場をかまえ、ベールに包まれたDODOCaseへ突撃取材し、オフィス兼工場内を見学してきました!

iPadケースやiPhoneケースをお探しの際に「まるでモレスキンのような」というキャッチフレーズに「ピン!」と来た方、正解です!そうです、そのメーカーがDODOCaseです!

今回、幸運にもCEO・Craig(クレイグ)氏に工場内のツアーを頂き、工場内や出荷前の商品などを紹介頂きました。普段では中々見れない1つ1つ手作りで作られる「DODOCaseの裏側」、こっそり覗いてみてくださいね!

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▶︎サンフランシスコ・ドッグパッチエリアにオフィス兼工場があります。

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▶︎オフィス内〜エントランス、奥ではスタッフの方の働く姿がちらり。

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▶︎入り口から見てすぐ左の壁にはブランドネームの元となったドードー鳥のイラストがお出迎え。

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▶︎入り口の右側には本棚とショーケースがあり、iPadケース、iPhoneケース、その他珍しいデザインのものが並んでいます。

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▶︎入り口の左側にはDODOCaseのブランドマークをあしらった人力車が!

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▶︎カラフルで透き通るような色合いの花柄のデザインが内側にプリントされたiPadケース。一押しのデザインの1つです。

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▶︎Craig氏にサンプルをいくつか見せて頂きました。

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▶︎こちらはケースの内側に熊の親子がプリントされたモデル。

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▶︎こちらはNY・マンハッタンの地図が内側にプリントされたモデル。

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▶︎iPhoneケースも充実しています!

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▶︎オフィスの入り口から後ろへ振り向くと、そこには木製の電話ボックスが!Craig氏曰く、こちらはレプリカなので電話はできないらしいですが、木製のデザインにはどこかDODOCaseらしさを感じます。

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▶︎ここからは工場内のツアーをして頂きました。

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▶︎こちらが先ほど紹介した花柄のモデルの生地。まだ生地の段階ですが、花柄のデザインが非常に綺麗です。

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▶︎次はDODOCaseに使用される竹製の枠を製造するスペースへGO!

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▶︎こちらの大型設備と職人の手作業でiPadケースをはめる「枠」の部分が出来上がります。

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▶︎出来上がったものは段積みに。竹!竹!竹!といわんばかりに枠の部分が積み上げられていました

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▶︎こちらはウッドボードに熱をあてて作ったDODOCaseのオリジナルウッドボード。本場、サンフランシスコのDIYカルチャーを感じる一瞬です。

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▶︎こちらは出来上がり間近の皮製のタブレットケース。

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▶︎内側も職人の手作業で1つ1つ丁寧に仕上げられています

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まとめ

以上、DODOCaseのオフィス兼工場訪問レポート、楽しんで頂けたでしょうか。

iPhone6のリリース発表、そして新型のiPadリリースの噂が流れる中、DODOCaseの製造工場では新商品への対応に時に忙しく、時に楽しく、仕事に取り組むスタッフの姿がありました。

今後はiPadケースやiPhoneケースに加えて、財布や手帳カバー、そして新商品のスマートフォンを手軽にVRビューワーにできる「VIRTUAL REALITY CARDBOARD TOOLKIT」など、よりライフスタイルに沿った商品と次世代のトレンドを盛り込んだ商品をリリースを予定しているそうです。

今後もDODOCaseに関する最新情報を紹介していきますので、ぜひお楽しみに!サンフランシスコ旅行の際には、ぜひDODOCaseへ足を運んでみてくださいね!

紹介サービス

【ブランド名】DODOCase
【創業】2010年〜
【公式HP】http://www.dodocase.com


Special thanks to Craig Dalton.
Reported by Masahiro Takahashi
2014.10.25.

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